関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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「イオン液体リチウム二次電池」の宇宙実験へ

化学生命工学部の石川正司教授と山縣雅紀准教授は、株式会社第一工業製薬及びエレクセル株式会社と共同で開発した「イオン液体リチウム二次電池」を人工衛星に搭載し世界で初めて地球周回軌道での実験を行うこととなりました。

このたび開発した「イオン液体リチウム二次電池」は、石川教授が2006 年に世界で初めてイオン液体利用の可能性を示した設計を基に、山縣准教授、第一工業製薬、エレクセルと共同で研究を積み重ね、超真空、高放射線の極限環境である宇宙でも耐えうる蓄電池として開発されたもので、世界で初めて宇宙での実証実験が実現することとなりました。実験は東京大学の中須賀真一教授らが開発した「ほどよし3号」で行われます。衛星は無事打ち上げられ、衛星基本機能の運用を順調に開始した段階にあります。この実験が成功すれば、人工衛星のみならず宇宙空間における電源供給システムに大きな前進をもたらすことが予想されます。

なお、地上試験の結果を含めた今般の試験結果は、今秋開催の宇宙関連学会及び電池関連学会等で発表する予定です。
詳しくは、以下のPDF(プレスリリース)をご覧ください。

「イオン液体リチウム二次電池」の宇宙実験の詳細(PDF)

  • 「イオン液体リチウム二次電池」の宇宙実験イオン液体電解液:可燃性・揮発性の通常電解液に対して、揮発成分を一切含まないため、 安全性が高く、かつ高真空下で安定な電池の構築が期待されます。
  • 「イオン液体リチウム二次電池」の宇宙実験提供:東京大学中須賀真一教授