関西大学 KANSAI UNIVERSITY

KANSAI UNIVERSITY

理念

理念PHILOSOPHY

関西大学の理念・目的

理念「学の実化(がくのじつげ)」

 関西大学は、「学の実化(がくのじつげ)」を学是(理念)として掲げ、教育研究活動を展開しています。これは、本学が大学へ昇格した1922年に当時の総理事であった山岡順太郎が提唱したもので、「大学は教育研究に実社会の知識や経験を取り入れ、社会は大学の学術研究の成果を取り入れることによって、「学理と実際との調和」を求める考え方」です。提唱されてから100年が経った現在も、「学の実化」は本学の進むべき方向を指し示す羅針盤として重要な役割を果たしており、これからも変わりないものと考えています。
 この「学の実化」を実現するために、不確実性の高まる社会の中で困難を克服し未来を切り拓こうとする強い意志と、多様性を尊重し新たな価値を創造することができる力を有する人材を育成します。

Kandai Vision 150

未来を問い、そして挑戦する。
Kandai Vision 150

 関西大学は、創立130周年を迎えた2016年に、本学のさらなる充実・発展のための行動指針として、20年後の将来像を「Kandai Vision 150」として策定しました。
 「Kandai Vision 150」では、「全体像」と、より具体性のある「教育」「研究」「社会貢献」「組織運営」の4つの観点から、学校法人関西大学の20年後の将来像を描き、前半の10年間における政策目標を掲げています。この政策目標は、5年単位の中期行動計画、年度単位の事業計画へとブレークダウンさせ、着実にビジョンを推進する体制を整備しています。

理事長からのごあいさつ

大学昇格100年を終えて学校法人関西大学 理事長 芝井 敬司
学校法人関西大学 理事長 芝井 敬司

 2020(令和2)年10月に第19期理事会が発足し、学校法人関西大学の理事長に就任しました。3万5千人の学生・生徒等を擁し、50万人の校友が巣立った一大総合学園をお預かりする重責に、身の引き締まる思いです。
 関西大学は、1886年に時の大阪控訴院院長児島惟謙の支援を得て、現職の裁判官、検察官等が教壇に立ち、関西法律学校として大阪の地に誕生しました。そして、1922(大正11)年の大学昇格に際して、学理と実際との調和を説いた「学の実化(じつげ)」を学是に掲げ、一貫して社会・市民の啓発と教育に取り組んでまいりました。
 長き歴史においては幾多の苦難がありましたが、地元大阪やその他多くのご支援を得て、乗り越えてまいりました。2022年に迎えた「大学昇格100年」は、まさに大阪の財界のご支援により実現した大学昇格と当時の息吹を再確認する機会となりました。この3年間、世界中を席巻する新型コロナウイルス感染症により、本法人が設置する各学校においてもさまざまな制約が生じ、また、学生・生徒等の中には、苦境に直面する人もありましたが、教職員の熱意と校友をはじめとする関係先からの善意によって、この苦難を乗り越えてまいりました。
 本法人の創立150周年を見据えた長期ビジョンは、「将来のあるべき姿を示すもの」といった一般的な定義のほかに、「構成員一人ひとりが、将来を見据え、今、何を成すべきかを考え、コミュニケーションを図る契機となるもの」という独自の定義を加えています。これは、私学において、また関西大学においては、自由闊達な議論こそが活性の源であったからに他なりません。

 「多様性の時代を、関西大学はいかに生き抜き、先導すべきか。」

 この問いに向かって、すべての設置学校の学生生徒と教職員が議論を交わし、一丸となって挑戦する姿に、今後ともご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。

学長からのごあいさつ

変化する勇気と力関西大学 学長 前田 裕
関西大学 学長 前田 裕

 137年の歴史をもつ関西大学は、大学昇格、また、学是「学の実化」の提唱100周年を2022年に迎えました。関西大学の歴史の中で、当時、大学昇格は悲願でした。解決しなければならない課題も多く、山岡順太郎先生を先頭に多くの皆さんの支援と協力を得て、関西大学は大学昇格を成し遂げました。
 いま、コロナ禍が世界を変えています。経済、文化、そして教育に重大な影響を与えています。人と人との対面がむずかしい状況は、教育にとって、大学にとって深刻です。本学では、講義形態について原則対面授業としながらも、教育的効果がある科目については遠隔授業も取り入れ、学生、教職員の皆さんの健康と安全を第一に、教育、研究、社会連携の継続と発展に努めています。
 特に、コロナ禍での教育実践を通して、デジタル技術の活用が一層進みました。デジタル教育環境のさらなる整備に加えて、教育面での先導的な取り組みを推進し、大学全体のDX(Digital transformation)構想を加速して、関西大学が学生の皆さんに提供できる最大限の環境作りに配慮していきたいと思います。
 同時に、このような状況でも社会に貢献し続けることは重要です。また、この困難を新たな展開につなげることも必要です。関西大学の使命は、社会が求める人材・研究を提供することではなく、社会を先導する人材作りと独創的研究の創造です。いままでの教育、研究の内的な充実と、その国際化の推進を基礎に、多様性の時代に、社会を牽引する関西大学の発展に努めたいと思います。
 「学の実化」が言う、学理と社会との調和は、大学の教育・研究と実社会との相互作用を意味します。このためには、絶えず不易流行を見極め、変化を恐れず、挑戦する関西大学を作ることが必要です。変化する勇気と力が関西大学を進化させます。
 学生や教職員の皆さん、校友の皆さん、さらに関西大学に関わるすべての方々が、一員であることを、また、支援していることを実感し誇りとすることができる「ひとつの関西大学」を作っていきたいと思います。皆さまのご支援とご理解、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

理事・監事・評議員紹介第19期(任期:2020年10月1日~2024年9月30日)