SNS(Social Networking Service)は、コミュニケーションツールの一つとして多くの人に利用されています。SNSでのコミュニケーションは、現実ではなかなか出会えない人に会え、世界が広がるというメリットがあります。また、面と向かっては言えないこともSNSではできてしまう、ということもあるでしょう。
しかし、注意も必要です。対面ではなく文字によるコミュニケーションは、微妙なところが伝わりにくく、思わぬリスクを伴う場合もあります。また、LINE でのコミュニケーションは、記録が残ります。それだけに根拠のないことや、いい加減なことは言わないようにしましょう。Twitter も同じです。
SNSのみでなく、大学での生身の人間関係を大切にしてほしいと思います。大学でしか出会えない人脈があります。
大学は高校までとは異なり、クラスにしばられないので、出会う人は授業などによって違いますし、学年が上になるごとに交流が広がっていきます。
「この授業の雰囲気になじめない」と思っても、なにも問題ありません。積極的にいろいろな場に顔を出し、様ざまなタイプの人と知り合ってください。
多くの出会いの場は、世界を広げてくれます。これが、大学のよさです。
様ざまな人と付き合っていくには、LINE やTwitterも役に立ちます。便利なツールとして使っている人も多いです。
ただし、それだけに頼らず大学四年間で多様な価値観を持つ人と知り合える機会を十分活用してください。そこから友達との出会いもあるでしょう。
SNSは、インターネット上にSocial(社会的)なネットワークシステムを構築することで、人と人とを結びつけ、容易に情報の発信と共有を可能とするメディアです。 Facebook・LINE・Twitter がその代表といえますが、その他、Instagram・Google+などもあります。
SNSは、コミュニケーション手段として多くのメリットを有する反面、利用をめぐっては、他の人を誹謗中傷したりプライバシーを侵害したりするなど、モラルを欠いた投稿内容が問題となっています。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。SNSでは、誰でも簡単に記事やメッセージを作成し、多くの人にその内容を瞬時に伝えることができます。大きな反響があれば、快感や高揚感も得られます。
それは、場合によっては依存性をもたらすことにもなります。また、匿名で投稿できるものが多く、内容をつい過激なものにしてしまいがちです。
ネットの場合、この匿名性は絶対的なものではありません。発信者を特定することは難しいことではないのです。 発信する前に、自分の記事・メッセージが相手を傷つける内容になっていないか、考え、確かめる必要があります。
SNSによって誹謗中傷やプライバシー侵害を受けたときは、きちんと抗議しましょう。 今日では、ネット上の人権侵害に対する救済も充実してきています。個人情報の保護や、インターネット上の名誉毀損、 プライバシー侵害に関する知識をきちんと持ち、自らもそのような人権侵害を行わない心構えを持つことが大切です。
ネット上にはデマやフェイクニュース、不確かな情報も掲載されています。 また、検索エンジンやSNSなどの利用によって、自分の個人情報が収集されていることも知っておくべきです。 やはり、知は力、メディアリテラシーをしっかり身につけてほしいと思います。
インターネット上での人権侵害が深刻化しています。
知らず知らずに相手の人権を傷つけてしまうことのないよう、次の点をいつも意識しておきましょう。
もし、インターネット上で人権被害を受けた場合は、「プロバイダ責任制限法」によって、 プロバイダやサーバの管理運営者などに、発信者の情報開示請求や人権侵害情報の削除を依頼することができます。 ただし、削除依頼をしたことが公表される掲示板では、削除依頼をしたことによって書き込み内容に再び注目が集まり、被害が拡大してしまう恐れもあります。 このようなリスクを伴う場合もあるので、削除依頼をすべきかどうかを慎重に考えましょう。判断に迷うときは、大学や法務省の相談窓口に相談してください。
自らが削除を求めるのが困難なときや人権侵害で困ったときも、一人で悩まず相談してみましょう。
SNSを使いこなそう! 「不安で敬遠」するのではなく、「安心して積極的に活用」できるようになるためのポイントをていねいに解説。 情報収集、情報発信の両方向から、初心者でもわかるように説明します。 在学中はもちろん、社会に出てからも使える内容!各章末にはまとめつき。 大学生だけでなく、高校生や保護者にもお薦めできる一冊です。
2016年4月の熊本地震にさいし、タレントが義援金を寄付したことをインスタグラムで公表したところ、 それがネットで批判された。寄付したことが批判されるなど、海外だったら考えられない。このように近年、 日本では、誰しもネットに容易にアクセスでき、「一億総目くじら社会」になっている。 なぜ、こうなるのか?日本に存在する世間の構造を解明します。
インターネット世界における「個人の尊厳」の大切さを述べたあと、「インターネットの自由とは何か」の問いから始め、 とくにEU法を参考に日米と比較しながら、インターネット・ガバナンス、電子取引、個人データの保護、忘れられる権利と表現の自由などのトピックを取り上げ、 インターネットをめぐるルールのあり方について論じた一冊です。