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奥村武博氏による人間健康学部客員教授講演会を開催

 堺キャンパスで8日、本学客員教授の奥村武博氏(公認会計士・税理士・元阪神タイガース投手)を招いて「プロ野球選手から公認会計士へ~常識を覆すキャリアチェンジと"課題解決力"の正体~」をテーマに講演会を開催し、人間健康学部の学生を中心におよそ100人が聴講しました。

 奥村氏は、1997年にドラフト6位指名を受けて阪神タイガースに入団。将来を嘱望されるも、怪我が続いた影響で入団4年目に戦力外通告を受け、現役を引退。翌年、球団を退団することになりました。

 プロ野球選手生活が思うようにいかなかった原因として、「プロ野球選手に"なること"がゴールだった」と振り返った奥村氏。自身の経験から、明確な目標を設定し、課題を見つけて今取り組むべきことを実行することの重要性を学生らに語りかけました。

 引退後、「自分は野球しかできない」と思い込みアルバイトを転々としていた奥村氏は、元チームメイトの華々しい活躍を目にし、自身との差に落胆することもあったそう。しかし一冊の資格ガイド本との出会いが視野を拡げ、加えて、高校時代に簿記の学習経験があったことから公認会計士を目指す決意につながりました。
 周囲からは「受かるわけがない」と否定的な声も多かったものの、「唯一越えられないのは、"自分が作った壁"」と自身を奮い立たせ、仕事と両立しながら勉強を続けた奥村氏。9年間の努力が実を結び、現在は「スポーツ経験」と「ファイナンスの専門性」を掛け合わせて独自の価値を社会に提供しています。

 奥村氏は講演で、従来、現役中と引退後とは切り離して考えられていたアスリートのキャリアについて、現役中から将来を見据えた準備を行う「デュアルキャリア」を紹介。また、スポーツとビジネスの本質的な共通点として、「常に変化する正解のない環境」、「目標からの逆算(バックキャスティング)思考」、「トライ&エラーによる自己成長プロセス」の3つを挙げて解説し、アスリートはスポーツを通じて、課題解決力、状況判断力、洞察力、コミュニケーション力などビジネスや社会生活において必要不可欠な能力を培っていると、学生らを力づけるように述べました。

 時折ユーモアを交えながら自らの経験を惜しみなく語り、これから社会に出ていく学生らにとって有益な情報や考え方を伝えようと真摯に語った奥村氏。その話に真剣に耳を傾けていた学生らは、本講演から多くのヒントを得たようです。

人間健康学部のウェブサイト

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