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本学が実行委員会に加わって毎年開いている文学賞、第41回織田作之助賞の贈呈式が今月6日、大阪市中央区の綿業会館で開かれました。『生きる演技』(河出書房新社)で受賞した町屋良平さんと、24歳以下を対象にした公募の織田作之助青春賞を『26分間のタユタイ』で受賞した千葉県の図書館勤務、風吉サツキさんに表彰状と副賞が贈られました。
選考委員の作家、いしいしんじさんが選考経過の説明とともに『生きる演技』を「多くの人に読んでほしい、主人公たちと同じ高校生にも読んでほしい作品」と紹介。受賞を機に改めて織田作之助作品を読んだという町屋さんは織田作之助の評論に触れ「一番共鳴したのは"可能性"という言葉。今生きている人間として、今だからこそ新しいものが書けると信じることが、文学の可能性だと思います」と語りました。
青春賞については選考委員の増田周子・関西大学文学部教授が選考経過を説明。候補になったほかの作品についても丁寧に紹介しながら、テンポと独創性を備えた『26分間のタユタイ』が評価を集めた経緯を解説しました。風吉さんは「ここを出発点に、小説を仕事にしていけるようにしたいです」とあいさつしました。
祝賀会では芝井敬司・関西大学理事長が冒頭あいさつを述べた後、関西在住の作家や書店・出版関係者、文学ファンら約80人が交流しました。
町屋さんの『生きる演技』は、東京都立川市が舞台。演技に臨む男子高校生2人を主人公に、人間の暴力性や生の根幹に迫る小説で、町屋さんは独特の迫力ある文体を生かして意外性のある物語を展開。「これまでの集大成」という作品で高い評価を受けました。
織田作之助賞は大阪市、大阪文学振興会、関西大学、毎日新聞社で構成する実行委員会が主催。一心寺、オダサク倶楽部、丸善雄松堂が協賛しています。
- 贈呈式を前に記者会見に臨む町屋良平さん
- 織田作之助賞受賞コメントを述べる町屋さん
- 織田作之助青春賞を受賞した風吉サツキさん
- 織田作之助青春賞の選考経過を説明する増田周子教授
- 祝賀会で冒頭あいさつする芝井敬司理事長
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