KANDAI
TOPICS日常の出来事
千里山キャンパスで10月30日、駐ベネズエラ日本国特命全権大使の佐藤 靖氏(1984年関西大学法学部卒)を迎え、国際協力セミナーを実施しました。
今回のセミナーは「異文化に触れよう!日本の外から日本を知ろう!〜平凡な関大生だった外交官のお話〜」と題し、佐藤氏が自身の外務省での経験を基に、異文化に触れることの重要性について話しました。
佐藤氏はまず、外務省入職当初の語学研修でのエピソードを紹介。夢見ていたスペイン生活とは全く異なる生活にカルチャーショックを受け、日本とスペインの文化の違いに苦労した経験を語りました。
次にスペイン滞在時に苦労した経験から、異国の文化の違いについての学びを、鉄道での対応を例に挙げ、解説しました。日本では、電車が1分でも遅れると、待っている乗客へ謝罪のアナウンスがされます。しかし、スペインでは電車が大幅に遅延してもアナウンスされることはありません。それにもかかわらず、乗客は文句も言わずに「さあ、これからどうしよう」と未来の行動を考え始めます。これらの考え方にはそれぞれに特徴があり、日本の文化は「和」を身に着けることで物事がスムーズにいくという良さがあり、スペインの文化では「誰かのせい」と人に責任を押し付ける考え方をしないという良さがあると述べました。 佐藤氏は、この学びから「どちらが優れているかでは無く、相手の考え方を尊重することで、固定観念にとらわれない考え方を養うことができ、自身の人生に柔軟性や寛容さ、状況への変化へ対応する力をもたらします」と持論を展開しました。
最後に、「異文化に触れることは大切な経験になり、自分を理解し不透明な未来に対応する力を身につけることに繋がります。みなさんの経験が何かの役に立つことを願っています」と参加者へメッセージを送り、講演会を締めくくりました。
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