KANDAI
TOPICS日常の出来事

12月14日、千里山キャンパスにて本学の客員教授で作家・大阪市博物館機構理事の玉岡かおる氏をお迎えし、「物語が生命を帯びるとき 小説から演劇へ」というテーマで講演会を開催しました。
冒頭で玉岡氏は学生に「司馬遼太郎の作品を読んだことがありますか?」と問いましたが、わずかな学生しか手を挙げなかったことを受けて、現代の活字離れや紙媒体の弱みを話しました。
その上で自身の作品『お家さん』がテレビドラマ化したことを取り上げ、「小説では読み手が想像力を使って物語の世界を想像するしかないが、演劇化することで本の中では読み取れない時代背景や世界観が一目瞭然となるため、演劇は小説に生命力を与えることができます」と演劇化することの意義を語りました。
続いて、作品『姫君の賦』が『千姫』というタイトルでオペラ化されたことを紹介し、「音楽で表現されることで文学に新たな命が吹き込まれ、音楽を通して見る世界観には壮大な感動があります」と述べました。
そして、物語の世界を能で表現した作品『媽祖』に関連して「能は3大古典芸能として古くから日本に根付いている芸能文化ですが、見たことがない人が多いと感じます」と話し、途中、『媽祖』の一部文章を学生に割り当て音読を行う場面もありました。
最後は、「能の世界に夢中になると、一見どれも同じように見える能面の表情の違いも分かるようになります。芸能は命なきものに命を与え、人々に感動を与えることができます。ぜひみなさんも3大古典芸能に触れてみてください」と、演劇および3大古典芸能の魅力を語り、講演を締めくくりました。
- ホーム
- 関西大学について
- 大学広報・プレスリリース
- トピックス 一覧
- トピックス 詳細