関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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春季人権啓発行事を開催

  本学では、在学生や教職員の人権意識を高めるために、毎年春と秋の2回、人権啓発行事を開催しています。5回目の講演会が、5月31日千里山キャンパスで行われ、講師の岸田奈美氏(作家)が「関西大学でも傘のさし方がわからない」をテーマに講演しました。

  岸田さんの話は、家族の話題からバリアフリーの方との付き合い方、そして文章の書き方までおよび、学生は最後まで熱心に聞き入っていました。

  岸田さんのご家族は、弟さんが生まれつきダウン症であること、またお父さんが中学生の時に亡くなられ、高校生の時にはお母さんが過労で倒れて車いす生活を余儀なくされるなど、思いがけないことが続きます。このことから、大学生になると母のため、弟のために、自分に何が出来るのかを考え、ユニバーサルデザインの会社の創業メンバーになりました。

  会社では障害を価値に替えるという「バリアバリュー」という言葉から、障害は取り除くべきものではなく、価値に変えていけるものという考えのもと、ユニバーサルデザインを必要としている会社や人にアドバイスしながら会社は成長を続けます。そして次に岸田さんが考えたのは、お母さんを研修講師として会社で雇用して生きる喜びを味わってもらうこと。また弟さんが一生懸命に生きている姿をエッセイにすることによって、作家としても活動を始めるきっかけをつかみます。

  締めくくりの言葉は「すべての道は言葉で通ず」。岸田さんは、「これから自分の思いを伝え、表現することは当り前の時代になってきます。そういった意味でも、皆さんには言葉の力を磨いてほしい。言葉の力さえ身に付ければ困った時に人は助けてくれるようになります」と話し、言葉の力の付け方の話で講演会を締めくくりました。

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