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関西大学アジア・オープン・リサーチセンター協賛の展覧会「サロン!雅と俗-京の大家と知られざる大坂画壇」を開催中

  3月23日から京都国立近代美術館にて、展覧会「サロン!雅と俗-京の大家と知られざる大坂画壇」(京都国立近代美術館・朝日新聞社主催、関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)協賛)が開催されています。

  江戸時代、京都の池大雅や与謝蕪村、円山応挙、大坂では蕪村とならぶ木村蒹葭堂、岡田米山人などの文人画家や西山芳園などの写生派をはじめとする多くの画家が活躍しました。京都と大坂の文化は密接な関係の中で発展を遂げており、文化サロンともいうべき濃密な文化人のネットワークが形成されていましたが、大坂画壇の画家たちは近年忘れられた存在でした。日本美術史上で埋もれた存在であった大坂画壇について、KU-ORCASでは、京都国立近代美術館、イギリスのロンドン大学SOASや大英博物館とともに、日英の研究者が長年にわたり研究集会を重ねてきました。このたびの展覧会は、これらの研究の中で鮮明になった問題意識を提起するべく開催。国際的な視野に立って京都と大坂の美術を通覧する大規模な展観の機会となりました。

  3月27日にはシンポジウム「サロン!京と大坂の絵画-継承か断絶か?」が行われ、これらの研究を日本側の代表として主導してきた中谷伸生名誉教授が「大坂と京の画壇・交流の空白を充填する」をテーマに基調講演を行いました。中谷教授は、池大雅や大岡春卜、伊藤若冲と蒹葭堂との関係などの交流、中国絵画の受容や西洋美術の影響と文人画の衰退などについてパワーポイントを用いて説明し、個々の作品の解説を交えながら「京都画壇の作品理解のためには大坂画壇の理解が不可欠である」と指摘しました。

  展覧会は、江戸時代から昭和時代にかけて、京都と大坂で活躍した画家の代表的な作品を紹介するとともに、その交流によって形成された文化サロンにも焦点を当て、当時の文化交流の様相を紐解きます。関西大学図書館が所蔵する大岡春卜の《浪花及澱川沿岸名勝図巻》や森一鳳の《赤鬼青鬼図》なども展示。また4月9日(土)には中谷教授による講演会「京・大坂の画家たちの交流」も開催されます。この機会にぜひお運びください。

展覧会の詳細(京都国立近代美術館のウェブサイト)
シンポジウム「サロン!京と大坂の絵画-継承か断絶か?」(京都国立近代美術館のYouTube配信)

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