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関西大学博物館で秋学期第4回「蓄音機で聴くSPレコード演奏会」を開催しました

  千里山キャンパスの関西大学博物館で「蓄音機で聴くSPレコード演奏会」を開催しています。博物館では、上野製薬株式会社から寄贈された約1,300枚、元衆議院議長・伊吹文明氏から寄贈された約400枚のSPレコードを所蔵しています。大正から昭和中期に収録された西洋クラシック音楽や日本の音楽を選曲し、蓄音機で音色を楽しむSPレコード演奏会が、2年ぶりに開催されました。

  演奏会で使用する蓄音機は、アウトサイドホーンと呼ばれるラッパ型のホーンが付いた「Victor IV型 TypeM(1909年製アメリカ・ビクター社)」と、「HMV193(1928年製・イギリス・グラモフォン社)の製造年代の異なる2機種。「HMV」の製造年1928年は、博物館のある簡文館の竣工年に当たり、同じ時代に生まれた建物と蓄音機の縁が紡ぐハーモニーを聴くという貴重な体験ができます。

  12月14日の秋学期第4回の演奏会では、日本ジャズ界の草分け的存在である紙恭輔を特集。演奏家として音楽漬けの日々を送っていた中で、山田耕筰の知遇を得て音楽理論や作曲を修め、アメリカ留学から帰国後にはジャズにクラシックの手法を取り入れたシンフォニック・ジャズを日本に紹介したことなどの略伝に加え、曲の聴きどころについて、文学部の官田光史准教授が解説しました。そして紙恭輔が編曲した『カリオカ』『月の出頃』、満州に出征中に作曲した組曲『ホロンバイル』から第3楽章の『新戦場ノモンハン』が披露されました。

  蓄音機はゼンマイ式で、レコードに刻まれた溝から針が小さな振動を拾い上げ、音を再生します。レコードは少しずつすり減り、音が微妙に変化するため、二度と同じ音色を聴くことができません。参加者は臨場感のあふれる音楽を楽しみながら、一期一会の音色に聴き入っていました。

  次回12月21日(火)はクリスマスソングを紹介する予定です。クラシックだけでなく、ポピュラーから童謡まで、幅広く演奏します。ぜひご参加ください

蓄音機で聴くSPレコード演奏会の詳細

  • 211220_t_sprecord01_s.jpg官田光史准教授
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