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関大アーカイブズ「関西大学博物館の魅力(2)」

  学内広報誌『関西大学通信』のコンテンツの一つ「なるほど・ザ・関大」のアーカイブズから、今回お届けするのは関西大学博物館です。

  博物館の前身「考古学等資料室」を開設した末永雅雄名誉教授は、奈良県周辺の古墳調査を中心に功績は多方面にわたりますが、末永名誉教授の名が一躍知られるようになったきっかけの一つは、古墳時代以降の甲冑の研究です。当時、古墳から出土される甲冑はさび付いたり変形したものが多く、研究は進んでいませんでしたが、末永名誉教授は甲冑類の破片を一枚一枚図面におこす作業を続け、何体もの甲冑類の復元に成功しました。こうした業績が評価され、1936(昭和11)年に帝国学士院賞を受賞しました。

  現在、考古学研究にとって航空写真の利用は不可欠となっていますが、末永名誉教授は1954(昭和29)年には逸早くセスナ機に乗って堺市周辺の上空から視察し、藤井寺市の城山古墳の航空写真で「奇妙な帯」を見つけます。それまで古墳の領域は、墳丘と周囲の堀までという認識でしたが、写真には堀の外側に幅100mの平坦地が写っていました。この平坦地は自然に残ったものではなく、古墳の付帯施設だと末永名誉教授は判断し、その後学界の定説になりました。

  博物館のある「簡文館」は、1928(昭和3)年に建築された部分を含む建築家・村野藤吾が設計した関西大学最古の建築物。2018(平成30)年には、大阪で初めての「戦後の建築」「大学の建築」「村野藤吾の建築作品」として、大阪府指定有形文化財に指定されました。館内には歴史資料を展示する「年史資料展示室」があり、館の前には「高松塚古墳壁画再現展示室」があります。

学内広報誌『関西大学通信』481号(PDF)
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