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桂米團治客員教授による講演会を開催

  堺キャンパスで7月9日、人間健康学部が桂米團治客員教授(落語家、五代目桂米團治)による講演会「これからの舞台芸術」を開催しました。講義は堺キャンパスで行い、学生らはリモートで参加しました。

  はじめに、桂客員教授は「落語のはじまりは元禄期の1685年。クラシック音楽の世界ではヘンデルとバッハが生まれた年で、ヨーロッパでバロックという新しい音楽様式が生まれた時期に日本では落語が誕生した」と歴史とこれまでの変遷を紹介。続けて、現在のコロナウイルス感染症拡大の影響により、3月から舞台活動の中止が余儀なくされていることに触れて、「これまでのように寄席ができなくなった。しかし、落語的に斜めからみると異なった見方・考え方ができる。既成概念で生きていけなくなったということは、自分自身でよく考えなければいけなくなったということ」「"コロナのせいで"何もできなくなったと考えずに、"コロナのおかげで"良くなったことを考えましょう。みなさんが、今まで当たり前だと思っていたことは実はそうではなく、原点回帰して忘れていたことを思い出しましょう」と呼びかけました。

  後半は、装いをスーツから和服にかえて、今月23日に開催予定の独演会の演目『落語公社』を初披露しました。桂客員教授は、リモートで講義や落語をするのは初めての経験で「リモート公演などは以前では考えられなかったこと。これも"コロナのおかげ"。舞台芸術は生で観るに越したことはない。けれど、それができない今、新たな可能性を模索しなければならない。落語ってどんなものだろうとリモートで見ていただいて、安心して劇場に足を運べるようになった時に「やっぱりナマはええなぁ」となればいい。できることから始めましょう!」と力強く語りかけました。

  最後に「講義のはじめに原点回帰の時代に入ると話したが、お互いに助け合い感謝することがやがて大きな幸せにつながる。人生とは幸せを見つける旅。それを見つける旅をしませんか」という言葉とともに締めくくりました。

  • 桂米團治客員教授による講演会
  • 桂米團治客員教授による講演会