関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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2019年度春季人権啓発行事「虐待の淵を生き抜いて~人にも自分にもあたらない社会を目指して~」を開催しました。

  本学ではすべての構成員の人権意識を高めるため、学内外関係者の協力を得て、独自の人権啓発行事を開催しています。2019年度の春季人権啓発行事は全7回の講演会で、その第6回目を6日に高槻ミューズキャンパスで行いました。

  初めに、本講演会の講師である島田妙子氏(一般財団法人児童虐待防止機構オレンジCAPO理事長)は、自身が幼少期に父親から虐待されていた体験を告白。心も体も限界にきていたとき、「中学校の担任の先生が手を差し伸べてくれた。大人の言うことは絶対に信用しないと思っていたが、この先生には本当のことを話そうと思える何かを感じた。先生にすべてを話したことで、人生が変わるきっかけになった」と語りました。

  続いて「人は、怒りが芽生えたときに"怒りのホルモン"と呼ばれるアドレナリンが出る。これが出ているときに怒ってしまうと、収拾がつかなくなってしまう。アドレナリンは長くても6秒で消えるので、もし怒りが芽生えたときは深呼吸や数を数えるなどして、気持ちを落ち着けてください」と説明。また、「自分が感じた素直な気持ちを言葉に出して言える環境は大事。今の子どもたちは、なかなか自分の思っている感情を表に出せない子が多いが、しっかりと自分の気持ちを伝えて、相手と交渉するトレーニングをしてほしい」と自身の経験をもとに、学生へアドバイスを送りました。

  最後に島田氏は、「生き抜くというのは、"息を抜きながら"生きていくということ。みなさんも、自分の思いをしっかりと言葉にしながら生き抜いてください」とエールを送りました。

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