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社会学部学術講演会「真実と現実の狭間で:SNS時代の写真」を開催しました。

  千里山キャンパスで7日、社会学部が文学研究者であり、写真家でもある別所隆弘氏の講演会「真実と現実の狭間で:SNS時代の写真」を開催しました。

  別所氏は、アメリカ文学研究者でありながら、企業や自治体のSNS用写真や観光写真の撮影活動も行い、国内外で数々の写真賞受賞歴を持つプロフォトグラファーです。

  「このワンピースは何色に見えますか」。講演会で実際の写真を見せながら、学生に問いかける別所氏。対して、「青色!金色!」と自分の感性のままに応じる学生たち。そのようなやり取りを経て、「同じ写真でも、人によってこんなにも見え方が違います。その違いは環境光に対する個々の人間の解釈の相違で交換不可能なものです。つまり、人によって見ている世界が違うということですし、その世界をお互いに理解することは不可能なんです」と人間の視覚の断片化について解説した別所氏は、ハイレゾ化・再接続化など写真が持つ他の特性についても触れながら、それぞれに考えられる問題や可能性を語りました。また、写真という芸術が持つ本質的な認識について、専門である文学とも照らし合わせながら持論を展開しました。

  最後に、AIの機能が搭載されたスマートフォンで撮影した作品を紹介しつつ、「10年後、世界はAIで溢れます。人間がすぐに考えることができるものはAIにもできます。そのときに戸惑わないように、しっかりと"人間が見えていないものは何か"について考えてみてください。人間に見えていないものがなんであるかを理解できるのは人間だけですし、その "見えてないもの"をつなげていくことに、おそらく未来の写真の可能性があると思います」と学生に向けて熱いメッセージを送りました。




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