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講演会「ぼくが『キャプテン翼』をアラビア語に訳しました。―多文化共生のススメ―」を開催しました。

  千里山キャンパスで5日、講演会「ぼくが『キャプテン翼』をアラビア語に訳しました。―多文化共生のススメ―」を開催しました。サッカー漫画『キャプテン翼』(高橋陽一 原作)は1981年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まり、そのアニメ版は世界的にヒットしました。

  講演者のカッスーマー・ウバーダ氏(株式会社紀伊國屋書店)は、シリア・ダマスカス生まれで2014年に東京外国語大学日本語科に入学。2016年に紀伊國屋書店が企画した『キャプテン翼』をアラビア語に翻訳する作業を担当しました。ウバーダ氏によって翻訳された『キャプテン翼』の第1巻は、2016年11月にアラブ首長国連邦・ドバイの紀伊國屋書店で発売されました。

  ウバーダ氏は日本語からアラビア語への翻訳について、「最も難しかったのはオノマトペ(擬音語、擬態語)」と指摘し、「アラビア語では擬音語や擬態語をほとんど文字で表現しないので、それをどう解決するかが課題だった」と続けました。そしてその解決方法として、実際にドアをノックする音をアラブ人の友人に聞かせて、どんな風に聞こえるかを教えてもらい活字化の参考にしたそうです。また、同じアラビア語でもイラク、レバノン、エジプト、モロッコなどの国で表現が微妙に異なるため、この4ヶ国の友人が理解できる表現を採用したとのこと。

  講演後の質疑応答では、学生から「人生の目的は何ですか」と質問されたウバーダ氏は、「大学時代はお金がなくて苦労しました。その経験から後輩のために奨学金をつくりたい」と語りました。




  • 講演会「『キャプテン翼』をアラビア語に訳しました―多文化共生のススメ―」
    講演会「『キャプテン翼』をアラビア語に訳しました―多文化共生のススメ―」