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経済学部が植田和男客員教授による講演会を開催しました。

千里山キャンパスで10日、経済学部が植田和男客員教授(共立女子大学国際学部教授、東京大学金融教育研究センター長)による講演会「国際資本移動の光と影」を開催しました。

国際資本移動とは、お金が国境を越えて移動することです。植田氏は、物や金融資産の売買が国際的に行われた歴史的背景について、「ヨーロッパで1900年代初頭までに急速に発展した、運輸・通信業や金本位制により、国際的金融移動が安定した」と述べ、「第一次世界大戦中と第二次世界大戦終戦後の約30年間は、お金が流れにくい状況が続いた」と説明を加えました。

続けて、国際資本移動によって生じるメリットとデメリットについて解説。「国際貿易では基本的には、物が移動しない場合より、移動する場合の方にメリットがあるという比較優位の理論がある。これは国際資本移動についても同様。しかし、問題の種類や深刻さは、国際貿易よりも程度は大きい」と述べました。

さらに、問題点として、1990年代にメキシコやアジアで発生した通貨危機が全世界に波及したことを例に挙げ、「国際的なお金の流れを止めることはできないが、どのようにしたら危機を最小限に食い止めることができるかを考えなければならない」と締めくくりました。




  • 経済学部講演会

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