KANDAI
TOPICS日常の出来事

千里山キャンパスで30日、第33回織田作之助賞(主催:大阪市、大阪文学振興会、関西大学、パソナグループ、毎日新聞社、協賛:一心寺、ルーブル書店)の受賞記念・関西大学文学部特別講演会を開催しました。
当日は、小説『ジニのパズル』(講談社)で同賞を受賞した崔実(チェシル)氏が、「わたしはある日、作家になった」をテーマに、選考委員で作家の辻原登氏と対談しました。冒頭で辻原氏は、受賞作品の概要を紹介しながら「ずばぬけた作品。このような新人作品とは出合ったことがない。満場一致で決定した」と評価。
崔実氏は作品執筆時を振り返り、「20代最後の歳に少しくらい成長しないといけないと感じ、最後にもう一度書いてみようと思った。私にとって書くことは、生きるための手段」と、当時の心境を明かしました。また、作中人物ステファニーについて「私が高校生のときに出会いたかった人。生まれた時代や国などのバックグラウンドに関係なく、10代の青春時代は苦しいもの。人を許す前に、自分を許しなさい。人を愛する前に、自分を愛する方法を見つけなさいと言ってくれる人がいたら私の人生は変わったと思う。この作品は若い子に手に取ってほしい」と、自身の人生と重ねながら作品に込める気持ちを説明。
最後に、これからの作品について「一作しか世の中に出せていないので、まだ作家とは言えない。しばらくの間は、自分の内側から出てくるものや過去の経験を膨らませて、作品を書いていきたい」と語り、会場に集まった市民や学生ら約200人の盛大な拍手の中、講演会は終了しました。
第33回織田作之助賞受賞作家 崔実氏
織田作之助賞選考委員 作家 辻原登氏
- ホーム
- 関西大学について
- 大学広報・プレスリリース
- トピックス 一覧
- トピックス 詳細