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TOPICS日常の出来事

東京センターで12日、帝人株式会社(本社:大阪市中央区、社長:鈴木純、以下「帝人」)と共同開発した新製品・ポリ乳酸繊維使用の圧電体を組紐状にしたウェアラブルセンサー「圧電組紐」にかかる記者発表を行いました。
開発・研究にあたったシステム理工学部・田實佳郎教授の研究室では、これまでにも帝人と手を組み、2012年にポリL乳酸とポリD乳酸を積層させることで透明性・柔軟性を付与した「圧電フィルム」、2015年に世界初のポリ乳酸繊維を用いたウェアラブルセンサー「圧電ファブリック」、さらに昨年12月には、従来の圧電素子にはない荷重依存的、持続的に電圧が発生するという特性を持つ「圧電ロール」を開発しており、環境配慮型素材であるポリ乳酸を圧電体として適用する可能性を拡げてきました。
今回開発した「圧電組紐」は、日本の伝統工芸である「組紐」の技術を用いることにより、1本の紐で「伸び縮み」「曲げ伸ばし」「ねじり」といった動きのセンシングを可能とした世界初の組紐状のウェアラブルセンサーです。柔軟かつ屈曲性のある紐状であることから、長さや太さなど目的に合わせた形状調節を可能とし、低ノイズかつ高感度を実現。さらに小型コネクタで容易に機器と接続できることから、一般産業用のセンサーとして、スポーツや介護・医療の分野など、生活の幅広い用途での利用が期待されます。
会見で田實教授は、「女性にも受け入れられるように、従来のウェアラブルデバイスに欠けていたファッション性や着用感などを意識した」と、組紐の結びの手法を利用したデザイン性や、チョーカーなどにして着用できるその仕様を強調。さらに、「まずはスポーツアパレル関係やメディカル用途での実用化を、そしてペットの見守りサービスなどへの実用化にも期待したい」と、今後の多様な市場展開への意欲を口にしました。
本製品は、1月18日(水)から東京ビッグサイトで開催される「第3回ウェアラブルEXPO」において初めて展示されます。(ブース№ 西ホール W23-002)
製品の特徴を説明するシステム理工学部・田實佳郎教授
「圧電組紐」を使ったチョーカーによる脈拍感知の実演
靴やキーホルダーなどなど「圧電組紐」の応用例
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