関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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日常の出来事

  • 国際交流・留学

マレーシア科学大学の学生・教員らと科学技術分野における交流と共同研究を行いました。

11月27日から12月10日の期間、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)日本・アジア青少年サイエンス交流事業「さくらサイエンスプラン」の一環として、マレーシア科学大学から大学院生5人、研究者3人の計8人が、日本の科学技術体験ならびに共同研究を目的に本学千里山キャンパスを訪問しました。

受け入れ先は化学生命工学部の葛谷明紀准教授の研究室。今回のプログラムでは、日本とマレーシアの学術研究教育連携の発展をめざすことを目的に、DNAの化学合成や合成したDNAを使ったナノメートルスケールの構造体 (DNAオリガミ構造体) 作製などを中心とした研究に共同で取り組みました。

初日は葛谷准教授を中心として、学生らとともにウェルカムパーティーを開催。まずは国際交流を深め、2日目にはオリエンテーションの後、キャンパス内の研究施設を紹介し、DNAの化学合成法についての基礎知識を共有しました。3日目からは、実際にDNAの化学合成および精製、分析を実施。DNA自動合成機を用いてDNAの合成を体験した後、同研究室で行っているポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるDNAの精製を行い、最後に合成の可否を質量分析により判断しました。招聘者らは、普段は生物学の勉強をしているので化学について触れる機会が少なく、「今回の共同研究はいい刺激になった」と感想を述べました。

9日目以降は、葛谷准教授によるDNAオリガミ構造体についての講義を受けた後、DNAオリガミ構造体の作製を行いました。アガロースゲル電気泳動によるDNAオリガミ構造体の形成の確認および精製に取り掛かった招聘者らは、透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)を用いた構造体の観察において、実際にAFMによって作製したDNAオリガミ構造体を観察することに成功しました。それからは、TEMとAFMの操作に慣れるためにひたすら練習を繰り返し、そうして迎えた最終日には今回のプログラムの総まとめを行い、招聘者らには修了証が授与されました。「さくらサイエンスプラン」をきっかけとして、今後、マレーシア科学大学との共同研究がさらに発展することを期待しつつ、無事すべてのプログラムが終了しました。

  • さくらサイエンスプランウェルカムパーティ
  • さくらサイエンスプランウェルカムミーティング
  • さくらサイエンスプラン共同研究に取り組む学生ら
  • さくらサイエンスプラン修了式