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TOPICS日常の出来事
千里山キャンパスで26日、神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏らを迎え、関西大学創立130周年記念シンポジウム「成熟社会の奨学金の役割~人を育てるチャリティ文化~」を開催しました。
奨学金のシステムについては近年、従来の貸与型ではなく、返済の必要のない贈与型が重要ではないか、と指摘されています。フランス現代思想が専門で、合気道の道場も主宰しながら多彩なテーマでコラムなどを発信し続ける内田氏は、まず「贈与経済」というテーマで基調講演を行いました。
その中で内田氏は「教育は商品でもなく、投資の対象でもない」と指摘。つまり教育の目的は、「個人の将来の利益」ではなく、「共同体の存続のために最優先で子どもたちを教えること」だとし、「先人から受け継いだものを、いかに次の世代に無償で引き継いでいくか」という「贈与」の視点を強調しました。さらに「教育に必要な資金などをうまく提供するには、市民間のネットワークが重要」と述べました。
基調講演後は、ガンバ大阪で日本初の募金によるサッカー専用スタジアム建設を立ち上げた大阪府サッカー協会常務理事、桑原志郎氏と、日本初で最大のクラウドファンディングサービスを創設したREADY FOR株式会社代表取締役、米良はるか氏を加えてパネルディスカッションを実施。
桑原氏は「多くのサッカーファンに寄付してもらうには、チームへの熱い思いをどのように形にしてもらうか、その工夫が必要」とし、米良氏は「自分が受け取ったものを、他人にどう引き継いでいくかという市民間の絆を育てる仕組みを作っていきたい」と話しました。
内田樹氏(神戸女学院大学名誉教授)
桑原志郎氏(大阪府サッカー協会常務理事)
米良はるか氏(READY FOR株式会社代表取締役)
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