2015年度春季人権啓発行事を開催しています。

本学ではすべての構成員の人権意識を高めるため、学内外関係者の協力を得て、独自の人権啓発行事を実施しています。

高槻キャンパスで8日、「民族問題」をテーマに井上隆史氏(東京藝術大学客員教授）による人権啓発講演会を開催しました。

井上氏は、元NHKエグゼクティブプロデューサーとして、古代文明の地や世界の紛争地帯に取材訪問した経験をもとに、各地で民族問題が急激に噴出してきた要因について説明しました。
説明の中で、イラクやアフガニスタン、新疆ウイグル自治区における宗教・民族構成や、古代遺跡が次々に破壊されている現状、また、フセイン政権下のイラクと今日のイスラム国との違いや民族問題の影に潜む政治的戦略について言及しました。

最後に井上氏は、「少数民族が排他されている実状を受け、民族問題において最も大切なことは、差別化ではなく、それぞれが共通点を見出すこと。多様な文化的背景を持つ人々の考え方を互いに尊重する姿勢を持ってほしい」と語りました。