高円宮妃久子さまがご来訪され、本学の研究をご視察されました。

27日、千里山キャンパスに高円宮妃久子さまがご来訪されました。

久子さまは、楠見晴重学長、池内啓三理事長から、歓迎と2016年に130周年を迎える本学の歴史と現状について説明を受けられた後、化学生命工学部の河原秀久教授と石川正司教授、山縣雅紀准教授の研究をご視察されました。

河原教授の研究室では、同教授が開発した、遺伝子組み換え技術を使わない天然由来の「不凍たんぱく質」が、実用化されている事例を紹介。
その上で、続けて開発した「不凍多糖」や「接着タンパク」が、食品だけでなく医療を含めた幅広い分野で、研究が進められていると説明を受けられました。

石川教授の研究室では、石川教授と山縣准教授が開発した「イオン液体リチウム二次電池」が、2014年に打ち上げられた「ほどよし３号」（東京大学が開発）に搭載され、地球周回軌道上での充放電試験にイオン液体電池として世界で初めて成功した事例を紹介。
これにより、揮発成分・引火成分を一切排除することができ、宇宙用電池で不可欠だった、堅牢な外装を不要とする軽量で薄いコンパクトな新型蓄電池を開発することが可能となったことについて説明を受けられました。

各教授と研究に従事する学生からの説明を、久子さまはたいへん熱心に聞き入っておられ、その後、100周年記念会館での日本バイオベンチャー大賞（フジサンケイビジネスアイ主催）贈賞式にご出席された際にも、あらためて、ご視察について大変興味深い研究であったとのお言葉を頂戴しました。