大阪マラソン×
SDGs劉雪雁ゼミによるインタビュー記事

今回の大会では、関西大学社会学部・劉雪雁ゼミの学生が、「大阪マラソンと“SDGs”」をテーマにさまざまな人たちを取材する取り組みを実施。持続可能なより良い社会の実現に向けて何ができるのかを考えます。
全6回シリーズの第1回目は、大阪マラソンのランナーを“給食”で支えてきた「大阪市商店会総連盟」の事務局長を務められている森浦進さんに、SDGsゴール11「住み続けられるまちづくりを」をテーマにお話をうかがいました。
※この記事は、2022年1月に行った取材をもとに作成したものです。第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会は、一般ランナー部門を中止し、エリート部門のみでの開催が決定しました。

大阪マラソン名物となった商店街発の給食AID
- 劉ゼミ
- 大阪市商店会総連盟は、第1回大阪マラソンから「まいどエイド」という給食AIDを毎年実施してきましたが、その経緯を教えてください。
- 森浦氏
- 最初は「大阪らしい市民マラソン」にするという話があり、じゃあ、給食に大阪らしい食べ物を出そうよ、それを商店街で請け負っていいですか、という発想でした。大阪マラソン組織委員会にも了承をいただきました。最初は数が少なく6品目でしたが、2019年(第9回)の時は24品目とすごい量になりました。1回目の時、たこ焼きを出そうと思いましたが、熱いたこ焼きをどのように出すか方法が見つからず諦めることに。その後、たこ焼き専門店に協力を依頼し、出汁の味が効いた冷めても美味しいたこ焼きを(店が終わってからマラソン当日の明け方まで一生懸命に焼いてもらって)提供できるようになりました。いつしか「まいどエイド」が大阪マラソンの一つの名物になり、「全食を食べる」と楽しみにされている市民ランナーがたくさんいます。
- 劉ゼミ
- 「まいどエイド」を行ったことで商店街にどのような効果がありましたか?
- 森浦氏
- 大阪を盛り上げようということで、いろいろな商店街が協力して「まいどエイド」が今まで続いてきました。商店街の人々が一致団結できたことが一番の効果です。「まいどエイド」を準備する共同作業を通じてスタッフ間で一体感が生まれ、「商店街のイベントも一緒にやろう」など日常の取り組みにも役立っています。
商店街はモノを売るだけではなく、街を形成し地域を支える存在
- 劉ゼミ
- コロナ禍で今年の大阪マラソンで「まいどエイド」が実施できなくなりますが、市商連が考える大阪マラソンの新しい応援の仕方を教えていただきたいです。
- 森浦氏
- 残念ながら今年もコロナ禍で「まいどエイド」が実施できませんし、今後がどうなるかもまったく見えません。コロナ禍での新しい応援の仕方は、現在検討中です。規制が多い中で何ができるかについて、今後組織委員会と一緒に考えていきたいです。
- 劉ゼミ
- 商店街はどんな役割を持っていますか?
- 森浦氏
- 商店街はモノを売っているだけではないです。街を形成し、地域を支えている存在です。地元の人たちがさまざまなイベントを行い、子どもの世代に向けて商店街の雰囲気や活気を伝えていきます。子どもたちが商店街を覚えていれば、親になった時に次の世代の子どもたちを連れてきてくれます。このように、商店街の活気が途絶えないように努力を続けています。
<取材担当学生:西尾遼介、村上菜月、宮本紗矢香>
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