専修紹介
映像文化専修
専修の概要
映像文化専修は、グローバルな映像文化の歴史的展開や文化的背景を総合的に学習する専修です。
「映像文化」という言葉には、映画はもちろん、写真、アニメーション、広告、テレビ、MV、ヴィデオ・アートといったさまざまな視覚芸術、さらには街中のスクリーンに流される映像や、インターネット上の動画など、私たちの日常生活にあふれる映像も含まれます。
映画は単なる娯楽である以上に、それをめぐってあらゆる知と人材と資本が集約され続けてきたという点で、20世紀全体を通じて最も重要な映像メディアでした。したがって、映画にかんする学問的考察は映像文化専修の重要な軸の一つです。他方で、映画を含めたより広範な映像メディアにかんする探求も、この専修のもう一つの重要な軸です。
研究対象には、さまざまなジャンルや時代・地域の映画だけでなく、テレビ放送やそのコンテンツ、インターネットやソーシャルメディア上の動画、さらには現代美術における映像表現など、あらゆる映像が含まれます。映像文化専修では、このように多様な映像文化について専門的な知識を幅広い観点から修得できるような科目を提供しています。
4年間の学びを通じて、専門的かつ複眼的な見地から映像を批判的に読み解く能力を磨くことが、本専修の最終的な目標です。この能力は、かつてなく多種多様な映像が氾濫する現代社会において非常に重要な能力です。
何が学べるか
多彩なアプローチから映像文化を学びます。映像文化専修の授業では、世界各国の映画の内容分析や美学的・哲学的研究、歴史研究などの映画研究から、メディア論、視覚文化論、カルチュラル・スタディーズのような領域横断的なアプローチまでをもカヴァーする、深く広い学びを提供しています。
卒業論文のテーマ
- 『市民ケーン』論──語り、視線誘導、音
- タランティーノ西部劇におけるジャンルの再構築
- 黒木和雄の戦争鎮魂歌三部作——反戦の可能性をめぐって
- 聾者と聴者、物語と実社会を繋ぐ架け橋――『コーダ あいのうた』(2021)
- 映画の中のベトナム帰還兵の姿
- デジタルシネマ時代のフィルムメイキング──多様化するテクスチャとデジタル/アナログのハイブリッドに向けて
- 壁と窓――オンライン配信との比較における劇場での観劇の魅力
- 動かない世界の遊び方――静止するRPG
- バーチャル YouTuber 論――虚構の身体を消費する
- 「ただ私たちなだけ」──ガールクラッシュの求める自分らしさ