文学研究科

文学研究科の概要

沿革

新制度の大学院設置基準に基づき、1950年度に英文学、国文学、哲学の修士課程を、1953年度に国文学および哲学の博士課程を設置して発足した。その後、史学、ドイツ文学、フランス文学、中国文学、地理学、教育学の各専攻の修士課程・博士課程を開設して多彩な研究を展開してきた。
2005年度からは、各専門領域の学際的な協力体制を推進するために、博士課程前期課程を総合人文学専攻の1専攻9専修に、2007年度からは、博士課程後期課程を総合人文学専攻の1専攻9専修制に改編した。
その間、2006年度には英米文化、芸術学美術史、心理学の3専修(前期課程)を新設するとともに、史学専修を日本史学専修と西洋史学・アジア史学専修に再編し、2007年度には文化共生学専修(前期課程)、2008年度には身体文化専修(前期課程)、2009年度には映像文化専修(前期課程)を設置し、さらに2013年度には西洋史学・アジア史学専修を世界史学専修に名称変更して、学問領域を整備してきた。
また、2008年度からは副専攻として「EU-日本学教育研究プログラム」を設けた。
2008年度にはグローバルCOE「文化交渉学教育拠点」の設立にともない、文化交渉学専攻(前期課程・後期課程)を開設し、2専攻体制となったが、2011年度に同専攻が東アジア文化研究科として独立することによって、本研究科は再び総合人文学専攻の1専攻体制となった。そして、2021年度から中国文学専修(前期課程・後期課程)は、東アジア文化研究科文化交渉学専攻に属することとなった。
現在、本研究科は前期課程に13専修、後期課程に8専修を開設し、総合人文学専攻の名にふさわしい充実した体制をそなえている。

3ポリシー

入学者受入れの方針
(アドミッション・ポリシー)

博士課程前期課程

文学研究科では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に基づく教育を受けることのできる者として、次に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を備えた人を求めます。

  1. 1 学士課程で専攻した人文学各分野を中心とする専門的な知識・技能を有している。
  2. 2 学士課程における学習を通じて、グローバルで総合的な視野に立って考え、自己を表現し他者を理解するために必要なコミュニケーション能力を備えている。
  3. 3 人文学に対する強い関心と感性を持ち、主体的に探求する意欲を有している。


博士課程後期課程

文学研究科では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に基づく教育を受けることのできる者として、次に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を備えた人を求めます。

  1. 1 博士前期課程で専攻した人文学各分野を中心とする高度で専門的な知識・技能を有している。
  2. 2 博士前期課程における専門研究を通じて、グローバルで総合的な視野に立って考え、自らの研究成果を的確に発信し、他者の研究を理解・評価する能力を備えている。
  3. 3 人文学に対する深い関心と自立した研究者としての自覚を持ち、主体的に課題を探求し人文知の創造に寄与しようとする意欲を有している。
教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)

博士課程前期課程

文学研究科では、学位授与の方針に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力、主体的な態度の修得を実現するために、以下の方針にしたがって、教育課程を体系的に編成します。

  1. 1 教育内容
    • (1) 講義・演習・実習等を適切に組み合わせ、高度な専門的知識・技能を体系的に修得できるように専修科目を配置する。
    • (2) 演習科目においては、指導教員から個別に研究指導を受け、人文学の専門家としての研究能力を養成する。
    • (3) 現代の人文学全般のなかで自己の研究課題を位置づけるために、多様な共通科目群を設置する。
    • (4) 学術成果のグローバルな発信力を養成するために、副専攻等の科目群を設置する。
  2. 2 教育評価
    • (1) 教育内容の修得度は、学位論文の審査及び到達度調査等の結果を組み合わせて評価する。
    • (2) 研究成果は、学内・学外の学会発表あるいは学術誌への投稿・掲載によって把握する。


博士課程後期課程

文学研究科では、学位授与の方針に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力、主体的な態度の修得を実現するために、以下の方針にしたがって、教育課程を体系的に編成します。

  1. 1 教育内容
    • (1) 講義・演習・実習等を適切に組み合わせ、最先端の高度な専門的知識・技能を体系的に修得できるように専修科目を配置する。
    • (2) 演習科目においては、指導教員からの個別に入念な研究指導を受け、自立した人文学研究者としての高度な研究能力を完成する。
    • (3) 現代の人文学全般を俯瞰し、その担い手として自己の研究課題を開拓し意義づける姿勢を養成するために、多様な共通科目群を設置する。
    • (4) 学術成果のグローバルな発信力を養成するために、副専攻等の科目群を設置する。
  2. 2 教育評価
    • (1) 教育内容の修得度は、学位論文の審査及び到達度調査等の結果を組み合わせて評価する。
    • (2) 研究成果は、学内・学外の学会発表あるいは学術誌への投稿・掲載、及び各年次の研究成果報告書によって把握する。
学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)

博士課程前期課程

文学研究科では、人文学各分野の専門教育と学際的教育を有機的に構成し、豊かな学識と研究能力を備えた研究者、及び高度で多様な知識を身につけて現代社会で活躍できる専門職業人の育成を目的としています。この目的を具現化した人材として、以下の能力を身につけた者に対して修士(文学)の学位を授与します。

  1. 1 (知識・技能)
    人文学各分野の研究者もしくは高度専門職業人として活動するために必要な専門知識・技能を身につけ、それらを活用して課題を解決していくことができる。
  2. 2 (思考力・判断力・表現力等の能力)
    「考動力」を発揮して、自らの課題をグローバルな視野に立って見いだし、人文学の専門的知見と方法に照らして探求し、自らの知的成果を論理的に表現することができる。
  3. 3 (主体的な態度)
    人文学の専門家としての自覚を持ち、未解決の課題に主体的に取り組む姿勢を示すことができる。


博士課程後期課程

文学研究科では、人文学各分野の専門教育と学際的教育を有機的に構成し、豊かな学識と卓越した研究能力、高い職業倫理観を備えた研究者、及び高度で多様な知識を身につけて現代社会で活躍できる専門職業人の育成を目的としています。この目的を具現化した人材として、以下の能力を身につけた者に対して博士(文学)の学位を授与します。

  1. 1 (知識・技能)
    人文学各分野の研究者もしくは高度専門職業人として自立して活動するために必要な卓越した専門知識・技能を身につけ、それらを活用して人類の知的営みに貢献することができる。
  2. 2 (思考力・判断力・表現力等の能力)
    「考動力」を発揮して、自らの研究をグローバルな視野のなかで的確に位置づけ、人文学の高度な知見と方法に照らして自律的に探求・深化し、成果を論理的・創造的に表現することができる。
  3. 3 (主体的な態度)
    高度な人文知の継承と創造の担い手としての自覚を持ち、未解決の課題に主体的に取り組み、その解決を先導する姿勢を示すことができる。

特色

特色と将来展望

総合人文学専攻のもつ総合性・独創性を生かし、専門教育科目を体系的に配するとともに、専修の枠を越えて広く人文学諸分野の共通科目を学ぶことのできるカリキュラム編成をとっている。学生一人ひとりが専門分野の権威ある教員から入念な指導のもとで専門分野の研究を深化させるとともに、既成の学問分野にとらわれない総合的な学問研究を行う場となっていることが本研究科の大きな特色である。
また本研究科には、学部からの進学者のほか、社会人、留学生が多数在籍している。学生たちは指導教員のサポートのもとでたがいに切磋琢磨しつつ学問研究を進めている。学生同士の研究会活動やフィールドワーク、実習なども盛んである。学生は各専修の演習・講義、共通科目を受講するとともに、さまざまな活動を通して高度な研究能力を身につけ、修士論文もしくは博士論文を作成していくことになる。
研究者養成および高度専門職業人の育成の双方に対応しうるカリキュラムのもと、修了者は研究者として自立し大学の教員となるほか、中学・高校の教員その他の各種専門職に就くとともに、高度な専門的職業人としてさまざまな企業にも進出している。

副専攻(EU-日本学教育研究プログラム)

文部科学省の「大学院教育改革支援プログラム」に採択された「関西大学EU-日本学教育研究プログラム」(2006~2009年度)終了後も、引き続き研究科(総合人文学専攻)における教育改革をさらに発展させるために、「文学研究科(副専攻)EU-日本学教育研究プログラム」として、新しい人文学教育・研究を担う次世代を育成し、人文学教育研究における「学際化と国際化」をはかるべく取り組んでいる。
現在、世界の日本研究と国内の日本研究との間で生じている視点・方法の隔たりを埋めることを目的に、EUの協定校と協力して、次世代の若手研究者の育成を図っている。TV会議を利用した授業、日本とヨーロッパでのワークショップを実施している。

副専攻は、各自が所属する専修の専修科目を履修しながら、更に新しい分野の学問領域へと学問的関心を伸ばすための制度で、副専攻科目は、自由に履修することが可能である。

デュアル・ディグリー(DD)プログラム

2015年度より、韓国・嶺南大学校大学院東アジア文化学科との間でデュアル・ディグリー・プログラム(DDプログラム)が開始された。関西大学から嶺南大学校に2セメスター留学し、所定の単位を修得して双方の修士論文審査に合格することによって、関西大学から修士(文学)、嶺南大学校から東アジア学修士の学位が授与される。