関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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秋季人権啓発行事を開催

  本学では、在学生や教職員の人権意識を高めるために、毎年春と秋の2回、人権啓発行事を開催しています。10月6日、秋季講演会を千里山キャンパスで行い、ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団の髙谷光信氏が「私が学んだウクライナの魂」をテーマに講演しました。

  髙谷氏は高校在学時にウクライナ出身の留学生と交流したことがきっかけで、美しい自然と歴史があり、文化を愛する人々が暮らすウクライナに憧れ、ウクライナ国立チャイコフスキー記念音楽院へ留学しました。
  そして、同記念音楽院の卒業演奏会で客演指揮者を務めたことで、ウクライナ・チェルニーヒウフィルハーモニー交響楽団と出会い、以後約20年間にわたり常任指揮者として楽団員とともに音楽を人々に届けてきました。「ウクライナでの音楽活動を通して、音楽はただ綺麗に奏でるものではなく、魂を伝えることであり、スラヴ音楽には自由を希求する心、人々の誇り、不屈の魂が込められていることを学びました」と髙谷氏。

  ロシアによるウクライナ侵攻で音楽活動は中断を余儀なくされていることにも話は及び、髙谷氏は日本で何かできることはないかと考え、ウクライナの現状を伝えるべくメディア活動や、チャリティーコンサート開催などに力を注いでいます。

  最後に、髙谷氏は「一人ひとりが生きたいと思う人生を生きること、他人に権利を奪われないことが本当の自由と、私は思います。ウクライナの人々は、音楽を楽しむこと、学校で学ぶこと、親しい人と語らうことなどの自由を奪われ続けています。こうしている今も、ウクライナの人々が戦い続けていることをどうか忘れないでください。音楽に国境はありません。私は一音楽家として、これからもウクライナのことを伝え続けていきます。みなさんも人間の尊厳について改めて考えてみてください」と訴え、講演を締めくくりました。

  • 秋季人権啓発行事
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