KANDAI
TOPICS日常の出来事
25日、千里山キャンパスの千里ホールで関西大学文学部特別講演会「第35回織田作之助賞受賞記念対談」を行い、市民や学生ら約400人が興味深い作品の裏話などに聞き入りました。
文学部の柏木治教授司会のもと、対談したのは、第35回織田作之助賞を受賞した井上荒野氏と、ライターの瀧井朝世氏。井上氏は、一人の青年の出現で揺らぎ始める夫婦の日常を描いた小説『その話は今日はやめておきましょう』(毎日新聞出版)で受賞しました。
対談はこの作品の背景のほか、井上氏が自身の父親で著名な作家である故井上光晴氏から受けた影響に及びました。最初の読書体験は小さい頃、光晴氏から贈られた段ボール箱にぎっしりの本がきっかけで、面白いと感じた本の文章と挿し絵をまねて書き写したこと。井上氏は、その頃「お話を書く人になりたい」と作家への夢が芽生えたと語りました。
さらに作家・瀬戸内寂聴氏が「作者の父井上光晴と、私の不倫が始まった時、作者は五歳だった」という衝撃的な推薦文を寄せた話題作『あちらにいる鬼』(朝日新聞出版)に話が及ぶと、井上氏は「女の人はとっかえひっかえ」という父親の思い出や、快く応じてくれた瀬戸内氏の取材協力に触れ、聴衆の関心をひき寄せました。
なおこの文学賞は、大阪市・大阪文学振興会・関西大学・パソナグループ・毎日新聞社の主催、一心寺・ルーブル書店の協賛、三田文学会の特別協力で運営されています。
- 第35回織田作之助賞受賞作家 井上荒野氏 ライター 瀧井朝世氏
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