関西大学 KANSAI UNIVERSITY

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2018年度春季人権啓発行事「冤罪と人権」を開催しました。

  本学ではすべての構成員の人権意識を高めるため、学内外関係者の協力を得て、独自の人権啓発行事を実施しています。2018年度春季人権啓発行事は全7回の講演会で、25日には千里山キャンパスで第5回目が行われました。

  今回は講師に桜井昌司氏を招き、「冤罪と人権」をテーマに講演。桜井氏は1967年、20歳の時に布川事件に巻き込まれ、無期懲役で29年間の獄中生活を送りました。1996年にようやく仮釈放となった後も再審請求活動を続け、2011年、事件から約44年の月日を経て、無罪判決を勝ち取りました。

  「みなさんは、やってもいないことを、やったと言う人はいないと思っていますよね。私自身もそうでした。ですが、巧みな誘導でいつの間にか覆されることになります」と、警察の取り調べにおける強引なやり口を、自身の体験に基づいて具体的に説明しました。また、みずからに不利な証拠を隠す検察やそれを見抜けない裁判所の問題についても、他の冤罪事件の例も交えながら解説し、冤罪の恐ろしさを伝えました。その上で、警察の取り調べの全面可視化など、冤罪防止制度の必要性についても言及しました。
  最後に桜井氏は、冤罪は人権を奪うと強調し、「社会において大切なのは一人ひとりの命が大切にされること、おかしいことにはNO!と言おう」と訴えました。




  • 春季人権啓発行事第5回

  • 春季人権啓発行事第5回