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フォトジャーナリスト安田菜津紀氏による講演会「写真で伝える世界、東北の今」を実施しました。

千里山キャンパスで8日、フォトジャーナリストの安田菜津紀氏による講演会「写真で伝える世界、東北の今」を実施しました。

本講演会は、"「平和」「安全」といった普段あまり意識することのないテーマについて、もっと視野を広げて深く考える必要があるのではないか"という思いから、ピア・コミュニティKUサポートランナー(KUSP)が企画しました。

東南アジア、中東、アフリカ、そして東日本大震災で大きな被害を受けた陸前高田市を訪れ、現地での難民や貧困問題、災害支援活動などについての取材活動に取り組んでいる安田氏は、自分の目で見てきたありのままを世界を、ゆっくりと、想いを込めて話しました。

「人間には役割分担がある。足りないところはみんなで補い合っていったらいい」と現地の子どもから教えられたことや、自分の選んだ「伝える」という役割を誇りに思いながらも、「瓦礫を撤去する」「空腹を満たす」といった目の前の助けに対して、直接力になれないもどかしさに、自分の仕事に対して自問自答の日々を過ごしたこと、また、現地の人のためにと思って撮った写真が、実際には現地の「人の気持ち」を汲み取ることができていないことに気づかされたことなど、あらゆる経験をしてきた安田氏の一つひとつの言葉に、聴講した学生たちは真剣に耳を傾けました。

講演後の質疑応答でも、活発なやり取りが行われ、「自分たちには何ができるのか」という学生の問いに、安田氏は「具体的にこれをしてほしい、あれをしてほしい、とはできれば言いたくない。表現方法は無数にあるから、何かに捉われずに、まずは自由に自分が感じたことをそのままに行動すればいい。私の役目は、みなさんの心に種を植えつけること。その行動のきっかけになれば」と話しました。

「たくさんの学生さんの心から、芽が出ますように」。そんな安田氏の願いとともに、講演会は終了しました。

  • 安田菜津紀氏講演会
  • 安田菜津紀氏講演会