文学研究科

博士課程後期課程(フランス文学専修)

フランス文学専修は、フランス中世から20世紀を経て現代に至る作家と文学作品を研究の対象とし、研究分野としては、中世・近世フランス文学と近代・現代フランス文学の2分野があるが、後期課程になるとそれぞれの研究領域での専門性が高度に分化するので、具体的な研究指導は担当者の専門領域を中心に行われ、現在は、古典演劇を中心とした古典文学と、20世紀後半の小説を中心とした現代文学に関する指導が行なわれている。学内学会も精力的に開催されている。

フランス文学

フランス文学を研究対象としているが、中心となるのは、17世紀の古典主義文学理論および実作品の研究である。担当者は特に古典悲劇を専門としているので、講義ではアリストテレス詩学に始まる劇文学理論の重要なポイントを整理し、古典主義時代に整備される数々の文学規則──真実らしさ、単一性、ジャンルの峻別、等──の問題を考察した上で、作品の分析を行う。演習においては、学生各自の研究テーマに応じて研究一般に関する指導を行うとともに博士論文を準備し、学会発表なども積極的に行うように指導している。

【担任者および研究テーマ(概要)】
  • 友谷 知己教授

    研究テーマ:十七世紀フランス古典劇研究

    ラシーヌを中心とする十七世紀フランス古典劇、特に古典悲劇のドラマツルギーを研究している。十六世紀の人文主義演劇、十七世紀初頭の残酷劇またバロック劇と続くフランス演劇史の流れを踏まえた上で、古典作家たちが駆使していた劇作テクニックの分析を行っている。