文学研究科

博士課程前期課程(英米文化専修)

英米文化専修では、英語圏の人文学を大きく変えた文化研究の知見と研究方法を採り入れ、アメリカやイギリスを中心とする英語圏の文化・社会を、既存の学問分野にとらわれない広い視点から総合的・学際的に研究する。英語で行われる講義・演習も多く、国際的な視野を身につけられることも英米文化専修の特色である。

英米文化研究(1)

英米文化研究(1)では、とりわけアート、文学、メディアなどによって反映され、創り出される文化的状況を分析する。ポップカルチャーの文化人類学的・社会学的分析から人生の意味の哲学的考察、文学・映像作品が人権やジェンダーなどの政治的言説の創出に果たす役割の研究まで、幅広いアプローチで文化を理解する。

【担任者および研究テーマ(概要)】
  • ジェイムズ・カーワン教授

    研究テーマ:Popular Culture, Consumption, Aesthetics, Exoticism

    My teaching explores the ways in which cultures use objects, narratives, and practices to construct and convey symbolic meanings: to create culture. Depending on the particular topic of study in the class, students will closely read a variety of texts, both old and new, in anthropology, philosophy, and other disciplines.

  • 板倉 厳一郎教授

    研究テーマ:現代英語圏文学、文学と社会、批評理論

    専門は現代イギリスおよびポストコロニアル(旧植民地)文学。最近の関心は難民文学論にあり、文学作品の情動構造と共感の問題、文学と人権思想の相互関係なども探究している。

英米文化研究(2)

英米文化研究(2)では、とりわけ現代社会の諸問題を分析し、共生社会の可能性を模索する。人間の自然・環境との関係や食文化を問い直したり、私たちの多様なあり方を抑圧し、不平等を再生産する社会の構造を解き明かしたりすることで、よりよい社会を考える。

【担任者および研究テーマ(概要)】
  • マーク・メリ教授

    研究テーマ:環境哲学、エコクリティシズム、比較食文化論、食文化論

    文化がどのように自然環境と結びついているか、欧米と日本では、環境がどのように思考されたか、という問題を歴史的や文化論的に考察している。それに、世界の食文化がどのように発展し、どのように環境と関係しているか、特にビールに関して調べている。

  • 井谷 聡子教授

    研究テーマ:スポーツとジェンダー・セクシュアリティ研究、トランスジェンダー研究

    スポーツにおけるジェンダーとセクシュアリティ の問題、特にスポーツにおける性別の監視とトランスジェンダー排除の問題と、オリンピックなどのスポーツ・メガイベントがもたらす社会問題について研究している。