心理学専攻 psychology ゼミ・卒業研究テーマ

卒業研究テーマの一例

  • 人はどのようなときに援助行動を「偽善」と判断するのか
  • SNS情報による量刑判断の変化
  • 大学生が自虐的ユーモアに持つ印象について
  • ⼼理尺度における項⽬内容が回答⾏動に与える影響 −項⽬内容のポジティブ・ネガティブに着⽬して−
  • 衝動買いは抑制できるか −他者の存在が制御資源の枯渇に与える影響−
  • 先延ばし傾向と職業未決定との関連の検討
  • 顔認識能力の個人差と人種効果が映像作品の内容理解に及ぼす影響
  • 対人的要素に着目した怒り反すう傾向に関する探索的検討
  • 嘘をつくことに対する認識・罪悪感・嘘の頻度とソーシャルスキルの関係性の検討
  • 音楽ライブ映像における歓声の有無が視聴者の気分に及ぼす影響
  • 身体感覚の敏感さと感情経験の関連
  • マインドフルネス瞑想イメージ尺度の作成と信頼性・妥当性の検討

心理学専攻 学生研究レポート

※年次は取材当時のものです。

運動によってストレスを軽減できるのか、実験を通して効果を調べる。

4年次生 砂川 豪樹

ストレスへの対処法である「ストレスコーピング」に興味を持ち、運動によって不快感情が軽減され快感情が増加するのかを研究しています。51人の大学生に15分ウォーキングをしてもらい、実施前後の感情の変化を分析。運動経験の有無で結果に差が出るのではと推測し、経験レベルを3つに分けて実験しました。その結果、ウォーキングの効果は確認できましたが、経験レベルによる違いは見られませんでした。実験環境を統一できなかったことがその一因と考えています。

Interview 心理学専攻を選んだ理由は?

人間の行動に直接関わる「こころ」の仕組みを理解したい。

幼いころから打ち込んできた野球での悩みに対し、チームメイトが支えてくれたことでパフォーマンスが向上した経験から、「こころ」が人の行動に深く関わっていることを実感。こころの仕組みを理解することで自分自身と向き合えるようになりたいと思い、心理学専攻を選びました。

Interview どんな毎日を過ごしている?

【2年次】心理学の学びを深めていくにあたっての基礎的な知識や技術を習得。

1日のスケジュール
9:00 「心理学統計法」を受講
心理学における分析を行う上で必須となる統計の知識を学ぶ授業です。実際に研究を進めていくにあたり授業での学びを役立てています。
10:40 「健康・スポーツ科学実習」を受講
スポーツを実践しながら、親しみ方や楽しみ方を学ぶ授業です。これまでやったことがなかったバドミントンを選択しました。
14:40 「心理学概論」を受講
これまで心理学に関するどのような研究が進められてきたかや、どのような手法が用いられてきたかなどを学ぶことができました。
18:30 塾のアルバイト
高校生の時に通っていた塾で講師のアルバイトをしています。成績が伸びないと落ち込む生徒もいるので、心理学の学びを生かし一人ひとりに寄り添う指導を心掛けています。

教員からのアドバイス

探究したいテーマに取り組んだ経験が実社会での大きな力になります。

実験の準備や実施は非常に手間のかかることなのですが、砂川さんは見事に卒業研究としてやりきりました。研究したいことを心理学に落とし込んで探究するプロセスを経験できたことは、心理学に限らず社会で物事に取り組むときの大きな力になると思います。

細越 寛樹 准教授

人と人の良好な関係の構築をめざし、複雑なこころの動きを解き明かす。

4年次生 寺東 夏代

以前飲食店で無愛想な接客を受け、その後食べた料理への評価が半減したという経験から、接客経験の有無と強い他者意識が、サービスへの評価と料理の味にどのように影響するかを研究しています。阿部先生のゼミでも「どのような態度や行動が相手を心地よく、もしくは不快にさせるか」を学び、人と人の関係に関わる心理学の面白さを感じました。4年間を通して得た学びが、今後社会で人々と良好な関係を築くための力になると考えています。

Interview 心理学専攻を選んだ理由は?

人のこころの拠りどころとして支えられる存在になりたいと思ったから。

私は家族や周囲の人々に支えられてきましたが、そうした支えがなく、精神的に不調となる人がいることを知り、あらためて支えとなる存在の大切さを感じました。自分のこころを知るとともに、どうすれば人の拠りどころとなれるのかを学びたいと思い、心理学専攻を志望しました。

Interview どんな毎日を過ごしている?

1日のスケジュール
10:40 「基礎演習」を受講
公刊されている心理学の論文の内容理解・発表を通して、論文の読み方や書き方の基礎を学びました。
12:10 友人とランチ
キャンパスには憩いの場所がたくさんあり、天気のいい日は友達と芝生でランチを楽しんでいます。
14:30 「初級心理学実験実習」を受講
いくつかのテーマに沿って心理学の実験をグループに分かれて行い、その結果を考察するレポートを仕上げました。
18:00 アルバイト
2年次生までスーパーでレジを担当。3年次生からは接客がお客様の満足感を左右することを意識しながらホテルでベルスタッフをしています。

教員からのアドバイス

日常で感じた疑問を大切にし、心理学の視点から解き明かしていきましょう。

接客時の印象を味覚と結び付ける寺東さんの研究は前例が少なく、独自性が高いテーマです。日常で疑問を感じていることに答えを見いだせるのが心理学なので、学生の皆さんには自分が関心をもったことにぜひ積極的にアプローチしてほしいですね。

阿部 晋吾 教授

ストレスを解消する日記を使った2つの手法の効果を比較。

4年次生 三好 みなみ

臨床心理学を学ぶゼミに所属して、ストレスへの対処法について研究しています。私が注目したのは、ストレスを感じた際に、日記を書くことでストレスを軽減する方法です。具体的には、ストレスを書き出す「筆記表現法」と、ネガティブな出来事から得られる主観的な利益を書き出す「WPBT」という2つの手法を取り上げ、その効果を比較する予定です。先行研究を参照しつつ、20数名の大学生に調査を実施し、日記を書くことで本当にストレスが減るのか、またどんな方法がより良いのかを検証できればと思います。

Interview 心理学専攻を選んだ理由は?

臨床心理士をめざして、心理学を学ぼうと考えた。

友達から悩みを打ち明けられたときに、自信をもってアドバイスができないと感じたことが、臨床心理士という目標をめざすきっかけでした。大学院進学も視野に入れつつ、まずは大学で心理学をしっかり学びたいと考えました。

Interview 心理学専攻のオススメ講義は?

臨床心理を実践的に学ぶことができた。

臨床心理士をめざす学生を対象に開講されている「実践臨床心理学演習」です。心理臨床に関する倫理観を身に付けながら、心理アセスメントや心理療法の援助技法について、論文などを教材にしながら実践的に理解を深めることができました。

Interview 心理学専攻の魅力は?

社会で役立つ心理学を幅広く学べる。

私は臨床心理士の資格取得をめざしていますが、人間関係や恋愛などの身近なテーマを幅広く学べることも心理学専攻の魅力です。心理学は社会のさまざまな分野で役立つ学問だと思うので、人の心に興味があるというすべての方にお勧めします。

教員からのアドバイス

多くの人に役立つ実用性の高い研究になることを期待します。

学部における臨床心理学の研究では、実際の患者さんに調査をすることが難しいのですが、一般の方を対象とした「アナログ研究」として検証することは可能です。大学生にとっても日記を書くことがストレス軽減につながることを示す研究になることを期待しています。

細越 寛樹 准教授

動物に対する「共感性の欠如」と対人犯罪の相関を読み解く。

4年次生 山道 拓也

「法と心理学」を扱うゼミに所属し、取調べや裁判の過程などにおける人間の行動について学んでいます。私自身は「対人間と対動物との共感性における一致度」について研究を始めています。凶悪犯が幼少期に動物虐待を行っていた場合、動物に対する「共感性の欠如」が、人間に対する共感性の欠如に基づく対人犯罪と関係しているのかどうかを探ります。先行研究の少ないテーマですが、今まで学んできた心理分析の手法を用いて、根気よく研究を進めるつもりです。

Interview 心理学専攻を選んだ理由は?

カウンセラーの資格を取りたいと考えたから。

病院や学校でのカウンセリングを受ける機会があり、臨床心理士という職業に関心をもつようになりました。大学院の修士課程に進むことを視野に入れて考え、関西大学の社会学部心理学専攻を選びました。

Interview 心理学専攻のオススメ講義は?

人間心理の奥深さを学ぶことができた。

対人的な心理作用について学ぶ「社会心理学」です。例えば、自分に対して否定的な人は、他者から褒められるとつらく感じ、否定的に見られることを望む傾向があるなど、人間心理の多様な側面を知ることができました。

Interview 心理学専攻の魅力は?

人間心理の多様な側面への理解が深まった。

人間が不合理な判断や利己的な考え方をするというネガティブな側面と、誰もが成長への意欲を潜在的にもっているというポジティブな側面をもっていることを学び、人を見る目が養われたと感じます。

教員からのアドバイス

心理学を学ぶと、人と社会に対する見方が変わります。

法が作用する局面において、人間の行動に影響する要因を正確に理解するためにも、データで科学的にとらえることが重要です。心理学のさまざまな知識を身に付け、人間と社会に対する確かな視点を磨いてもらえたらと思います。

藤田 政博 教授

「恥」のメカニズムに迫り、他者との関わり方を考える。

4年次生 竹村 葵

2年次の基礎演習で「尊敬と心理学」をテーマに研究した際、尊敬や恥という感情の捉え方が国・民族によって異なることに気付きました。特に日本人は他者の目を気にする意識が強く、恥の感情を否定的に考えがちですが、謙虚さや周囲への配慮が重んじられる日本社会では重要な役割を果たしている側面もあります。卒業研究では恥のメカニズムを明らかにし、その結果を基に、人とより上手に接する方法の開発などにもつなげていきたいと思っています。

Interview 心理学専攻を選んだ理由は?

部活での体験が出発点。

フェンシング部に所属していた高校時代、自分よりもプレーが上手な人に対して「羨望」と「嫉妬」の気持ちがありました。相反する感情の混在が不思議で、この心の動きを学問として学べたら面白いと思ったのがきっかけです。

Interview 心理学専攻のオススメ講義は?

身近にある心の不思議を解明。

理論の紹介に加え、実験やデータを交えた科学的なアプローチで心の不思議をひもとく「社会心理学」です。事例に合わせて一から丁寧に学べるので、専門外の人にもお勧めです。時には恋愛を題材として扱うこともあります。

Interview 心理学専攻の魅力は?

自ら体感できる実習の数々。

座学だけではなく、実験をしたりデータ調査を行ったりと、主体的な学びが気に入っています。研究や調査の基礎を1年次にしっかり学べる段階的なカリキュラムも魅力の一つです。

教員からのアドバイス

ポジティブな側面にも着目し、「他者を知る」手掛かりとしてください。

「恥」にはネガティブな印象を抱きがちですが、それが原動力となって向上心などにつながるポジティブな側面もあります。この誰にでもある感情を多角的な視点から幅広く考察すれば、「他者を知る」手掛かりにもなるでしょう。

守谷 順 准教授