心理学専攻 psychology
「こころ」のしくみを解き明かす
心理学専攻
~ 個人、集団、社会の3面から心と行動の仕組みを読み解く 〜
周りの人や自分の心がどうなっているだろうかと疑問に思ったことはないでしょうか?また、自分自身の体験やメディアを通じて、なぜ人はこんなことをするのだろうか、なぜ人は悩んだり落ち込んだりする心の問題を抱えるのだろうかと考えたことはないでしょうか?このような日常的に私たちが考える素朴な心についての疑問は、実はとても大切なことなのですが、解明するには大変難しい問題なのです。
心理学の目的は、人間の心を理解することです。そのためには、人間の心のしくみを解明していく方法が必要です。また、一面的で偏った見方ではない、幅広い視点から研究していくことが必要です。心理学専攻では、個人-集団-社会に焦点をあて、さまざまな側面から人間の心と行動の仕組みについて学びます。また、コンピュータによる高度な情報処理技術をふまえた実証的な分析に取り組み、心を理解するための科学的な方法を学びます。
心理学の目的と役割
心理学の目的は、人間の心のしくみを理解することです。理解といっても、占い師が用いるような読心術ではありません。キミの気持ちはよくわかる、といった共感でもありません。心理学では、心のしくみの不思議を、「仮説の提示」と「事実による検証」によって科学的に解明していきます。心は、科学が探究すべき最後のフロンティアだといわれています。
心についての一般的、科学的な理解が、すぐに問題の改善に直結しないこともあるでしょう。しかし、複雑な世界で生きていく人々にとって、心の問題の理解はとても重要な課題です。
心理学専攻のカリキュラムの特徴
心理学専攻では、5つの実習科目と数多くの講義科目を開講しています。実習では、自分の知りたいことを明らかにするためにはどのようなデータが必要か、そしてデータをどのように集め、分析し、解釈するかを考えながら、自らの手を動かし学びます。この実習で学んだことは心理学を学ぶうえではもちろん、社会に出てからも応用可能な力となります。講義科目は、特定の分野に偏ることなく、さまざまな分野に渡っています。例えば、日本心理学諸学会連合が主催する心理学検定では10科目が設定されていますが、その多くをカバーしています。幅広く学びながらも、各分野を専門とする教員のゼミに所属することで興味のある心理学を深く学ぶことができます。
- 社会学部の心理学専攻では何を学べますか?
- 幅広く「心理学」を学ぶことが挙げられます。心理学専攻に所属する教員はそれぞれが専門分野を持ち、その分野は多岐にわたっています。そのため、臨床心理・社会心理・産業心理・実験心理・心理測定などさまざまな「心理学」を学ぶことができます。
社会学部では入学時点から心理学専攻に所属するため、1年次生の時から各教員の専門分野に関する話を聞くオムニバス形式の授業など、心理学に触れる機会が多くあります。そして2年次の実験実習では、実際にデータを集め、分析し、まとめるという一連のプロセスを確実に修得するとともに、自分の興味がある専門科目の講義を受けていきます。そして、1・2年次で学んだことをふまえ、3・4年次はゼミに所属し、自身の興味のあるテーマに関して深く考え、卒業研究としてまとめていきます。