博多現地調査に行ってきました(2025年12月16日・1日目)@西日本鉄道・バス研修センター

博多に行く前、私はバスの安全対策は、運転手一人ひとりの経験や注意力に大きく依存しているのではないかと考えていました。公共交通機関である以上、一定のマニュアルは整備されているものの、実際の現場では個人の判断が安全性を左右する場面が多いという印象を持っていました。

現地に到着して最初に感じたのは、その考えとは異なり、安全が個人任せではなく、組織全体で支えられているという点でした。研修施設全体から、安全意識を高めようとする姿勢が強く伝わってきました。

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【死角の体験:運転席直下のマネキン人形は運転士から見えない】

今回の現地調査では、西日本鉄道バス研修センターにおいて、VR・シミュレーション体験、運転体験、高齢者体験、燃料体験、アイマーク体験、死角の見学を行いました。中でも特に印象に残ったのは、VR・シミュレーション体験です。実際の運転手の方の安全確認を基にした映像を体験することで、危険な状況を頭で理解するだけでなく、安全確認の難しさも体感することができました。また、死角の見学では、運転席から見えない範囲が想像以上に広く、歩行者や自転車が簡単に死角に入ってしまうことを現場で確認しました。これらは、実際にその場に立たなければ気づくことのできない点でした。

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【VRゴーグルをつけてバス発進時の安全確認を体験する様子】

今回の調査を通して、教室で学ぶ安全対策は理論として重要である一方、現場では人の視野、身体的特性、心理状態を踏まえた対策が不可欠であると実感しました。高齢者体験では、段差や揺れが想像以上に負担になることを体験し、利用者側の視点から安全を考える必要性を学びました。

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【高齢者体験の様子(体験用の装具をつけて体の動きなどが制限されることを体験します)】

また、アイマークレコーダーの使用体験を通じて、運転中の視線の動きが安全運行に直結していることを理解しました。こうした複数の立場からリスクを捉える姿勢に、社会安全学部らしい学びを感じました。

*注:アイマークレコーダーとは、ヘッドセット型の装置をつけ、人がどこをどんな順番で見ているか、視線を記録・分析する装置です。視線の動きを記録することで、危険の見落としや情報の探し方、標識の見方などを客観的に調べることができます。

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【大型バス運転体験の様子(隣に教習所の教官がついて、安全に運転できるよう指導いただいています)】

この現地調査を一言で振り返ると、「安全は知識だけでなく体験によって深まるもの」だと思います。後輩や受験生には、座学で得た知識を現場で確かめることで、安全への理解がより立体的になることを伝えたいです。