北海道フィールドワークレポート

田村謙成

8月28日から9月1日まで北海道において、フィールドワークを行いました。
この5日間で多くのリスクを取るという選択を体感することができました。

1.    共働学舎 新得農場

初日の8月28日新得町にある宮嶋望さんがされている新得農場を訪れました。共働学舎はもともと宮嶋望さんの父が長野で始めたものでしたがアメリカで酪農を学んでいたこともあり、父親の反対を押し切り新得町でゼロから農場を始めました。新得農場ではフランスと同じように搾乳場のすぐ横にチーズ工房があり、牛乳を取ったらすぐに加工をしています。チーズ作りは生産量から品質の時代へと変わったと仰っていました。新得農場のチーズは世界のコンテストで優勝するほどのチーズであり、購入して食べました。私はチーズのことをほとんどわかりませんが、クリーミーでこれぞチーズという味わいでした。チーズ以外においても宮嶋さんの考え方が非常に興味深く感じました。特に自殺未遂をした大学生が新得農場へ来数日生活したらすぐに元気になり活力的に帰っていったというお話や、新得農場では自然にできたものを売って生きていることからSNSを必要としない生活をしているといったお話が自分の中に無い発想でした。

20260330_kamei20.jpg20260330_kamei21.jpg2.    アクサ生命新ビル見学、日本リスクマネジメント学会総合部会、エスコンフィールド
 29日アクサ生命の新ビルを見学し、日本リスクマネジメント学会総合部会でポスターセッションを行いました。アクサ生命の北海道本社は現在ビルのワンフロアを借りている状況です。その中で250億円という莫大な費用を使い、自社ビルを建てています。ビルの奥をホテルにし、8階をアクサ生命のフロアにし、他のフロアは貸し出すと仰っていました。250億円という巨額な金額を投入するのはかなりのリスクを取って挑戦を行っていると感じました。アクサ生命という会社は東京と北海道の2拠点を本社としている会社なので大きなリスクを取る会社であると感じました。好立地である新ビルがどのような結果になるのか非常に楽しみです。その後現アクサ生命で日本リスクマネジメント総合部会を行い、院生の大野さん、三浦さん、学部生の田伏さんの発表を聞き、私はポスターセッションを行いました。私は卒論の内容である熊害を発表行いましたが、今までになかった新たな視点を知ることができたので今後の卒論制作に活かそうと考えています。

その後エスコンフィールドに向かい試合を見学しました。日本ハムファイターズはエスコンフィールドの前の本拠地は札幌ドームを借りて試合を行っていました。さらに前には東京を本拠地として活動を行っていました。この点においてアクサ生命と似ており、大きなリスクを取っていると考えられます。エスコンフィールドは選手にとってもお客さんにとっても良い設備であると感じました。ファンが増えると選手がやる気になり、チームが強くなるという好循環が生まれているのではないのかと感じました。

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3.    ニッカウヰスキー見学、オチガビ・ワイナリー見学
 30日には余市にあるニッカウヰスキーとオチガビ・ワイナリーに訪れました。ニッカウヰスキーは竹鶴政孝が創業した日本最初のウイスキー工場です。竹鶴政孝はスコットランドでウイスキーづくりを学び、スコットランドの気候に似ている北海道の余市でウイスキーづくりを始めました。蒸留する場所には安全においしいお酒を造れるようにという想いのこもったしめ縄があり、日本の文化も取り入れていました。そこでは、ウイスキーやアップルワインの試飲をさせていただきました。チーズ、ウイスキー、ワイン共に作る場所、気候が重要であるとつくづくこのフィールドワークで感じました。

その後、同じく余市にあるオチガビ・ワイナリーに行きワインについてお話を聞きました。オチガビ・ワイナリーの落希一郎さんは13年前に一坪1000円の土地を5万坪購入しトータル8億円でワインづくりを始めたそうです。フランスと同じように電気を使わないワイン造りでブドウ畑から販売まですべてをワイン屋さんが行っており、そのメリットとしてブドウを完全にワイン造りに適した成熟度合いで収穫できるなどがあると仰っていました。地下に貯蔵庫があり、そこは上に土が2mもあるので夏でも冬でもワインの貯蔵に適した温度になるそうです。地下にあるワインを振る舞う座席が8席である理由やワイングラスにどこまで入れるのが適しているのか、ワイン屋としての礼儀作法などこれまで知らなかったことを知ることができたので良かったです。

20260330_kamei24.jpg20260330_kamei25.jpg4.    登別クマ牧場
 31日に私の卒業論文である熊害に関して知見を得るために登別クマ牧場に訪れました。前提として野性としてのヒグマと飼育下のヒグマは大きく異なっており、熊としての獰猛性や縄張り争いは牧場内で飼われている熊からは感じることはできませんでしたが、生物としての体の大きさ、牙や鋭い爪を感じることができました。また、熊博物館もあり、ヒグマが世界的には増えていることや熊の行動範囲が広く、どこにでも出没する可能性があることなど卒業論文に活かせそうな内容を体感できたので良かったです。

20260330_kamei26.jpg5.    まとめ
 今回のフィールドワークでは大きなリスクを取った人や会社を多く訪れました。今回訪れた場所はかなりの成功を収めたものばかりであったと感じています。しかし、実際には大きなリスクを取った結果失敗に終わってしまった事例は人知れず数多くあると考えています。ただし、大きな成功や成果を得るためにはリスクを取らなければならないのだと今回のフィールドワークで非常に感じました。