香川フィールドワーク

2025年2月2日~3日にかけて、様々なアートに触れて感性を磨くためにフィールドワークとして香川に訪れました。

アートに触れる前に自分達は香川の名物であるうどんを食べに行きました。「さすが香川のうどん!」という感じでしょうか、初日は二店舗訪れましたが、歯ごたえがとても良くとても美味しかったです。どれだけ食べてもお腹のキャパシティを感じさせないものでした。

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次に丸亀市猪熊弦一郎美術館に行きました。身近なものを利用した作品が多く展示されており、猪熊弦一郎さんの遊び心や想像力が詰まった作品を見ることができました。個人的に面白かったのは空き缶を潰して金メダルや銀メダルを表現していた所です。空き缶の周りに紙を巻いて装飾するといったことは誰でも思いつきそうですが、空き缶を潰すという発想はなかなか思いつかないことだと思ったので、猪熊さんの想像力の豊かさに感銘を受けました。常識にとらわれない作品で見る者の心を解き放つような魅力がありました。

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一日目の夜は高松丸亀街商店街に行きました。商店街実態調査によると「繁栄している」と答えた商店街は1980年代には40%でしたが、2000年には2%になっており、かなり衰退していたことが分かります。しかし高松丸亀商店街は再開発を行い中心市街地のにぎわいを取り戻していました。この再開発は役所主導のやり方ではなく、商店街の人が主体となって進めたことで成功したという所がポイントです。一般的な商店街は個人事業主の集まりであるため皆がバラバラの意見を持っており、方向性がまとまらず、シャッター通りになることが多かったといいます。そしてバブル期には地価が高騰したことで多くの商店主が土地を担保に借金をして事業を拡大しましたが、バブル崩壊により廃業すらできない状況になっていました。そこで高松丸亀商店街は共同出資会社を作る、またエリアごとの特色を明確にするなどの土地問題の工夫をすることによって「全員同意型」の再開発にこだわりました。このような流れで商店街に活気を取り戻したのです。到着時の第一印象は「ここはアウトレットモール?」という感じでした。それくらいたくさんの店が並んでおり、イルミネーションも装飾されていてとても綺麗でした。以前衰退していた時の画像と比較してみると本当に別世界という感じでした。このような場所が別の地方でも作られることを期待します。

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次は2日目です。2日目は今回のフィールドワークのメインである四国こどもと大人の医療センターに行きました。この院内にはホスピタルアートが描かれています。アートディレクターの森合音さんに院内を紹介していただきました。それぞれのアートには「祈り」という意味が込められており、様々な患者さんにその思いが伝わり、多くの患者さんの心を救ってきています。医者や看護師の方は患者さんの身体的なサポートを行い、アートディレクターは目に見えない患者さんの心にやすらぎを与え、精神的なサポートを行います。1番印象 に残っている話は「青い花」のお話です。これは「お見送りの場所を心のこもった空間にしたい」という看護師さんの切実な思いから始まったプロジェクトです。以前、霊安室の地下通路の床は泥で広がっており、また異臭がしていたとのことでした。しかし今回の青い花プロジェクトにより壁にはたくさんの青い花が描かれ、きれいな空間になっていました。このような背景を理解した上でこのホスピタルアートを見ると、その絵に込められた思いがしっかりと伝わってきました。ホスピタルアートが他の地域でもどんどん浸透し、たくさんの患者の心を救っていただきたいと思いました。

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