香川県研修 丸亀町商店街 善通寺四国こどもとおとなの医療センター

202522日に高松市丸亀町商店街を訪れました。

高松市丸亀町商店街はシャッター街から見事な復活を遂げた商店街といった情報を事前に聞いて行きました。丸亀町商店街を訪れてまず感じたことは、商店街に見えないほどきらびやかで立体的な作りをしていることに驚きました。シャッター街であったおもかげはまったく感じず、アウトレットパークのような雰囲気を作りや入っている店舗から感じました。一見きらびやかな中でも商店街内に病院や薬局が入っており、楽しい商店街と同時に生活に密着した商店街であるという印象を受けました。

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また、善通寺にある四国こどもとおとなの医療センターを訪れ、こどもとおとなの医療センターではアートディレクターである森合音さんにお話を聞きながら病院内のホスピタルアートを回りました。こどもとおとなの医療センターでは患者の方々にとってより良い療養環境を提供するために、全員参加型のホスピタルアートを導入しています。1日に3人ほどしか来店しなかった病院併設のレストランを改装し、多くのお客様が来るようになったり、患者・職員の多数の要望を受け、院内に水槽を設置したりと様々な取り組みを行われています。多数の植物が植えられている屋上庭園や霊安室、霊安室から霊柩車へ行く通路を見させていただきました。そこで、私が気づいたことは少なくとも病院内のアートは自然を起因としているということです。病院内のアートには鳥の絵や実際の魚、屋上庭園など自然を身近に感じることが出来るようなものが多いと感じました。アートも医療行為も一種の祈りであると仰っていたことが新鮮に感じました。森合音さんがアートディレクターに就任するきっかけになったのは、こどもとおとなの医療センターの前身である香川小児病院の壁画制作であったそうです。その際に当時の院長から児童思春期棟が暗いので、壁画を描いて明るくしてほしいといった相談を受け、患者と家族、病院の職員が共に市のシンボルツリーであるクスノキを描くことを提案したそうです。そして、関係者から丁寧にヒアリングするなど構想を練るだけで4カ月かけ、作業には地域のボランティアにも参加してもらって約半年で完成させたそうです。その制作過程で「愛着」や「自負心」育まれたようで、いら立って壁に穴を開けるような子がいなくなり、病棟の看護師も表情が穏やかになったそうです。ホスピタルアートは数値に出にくく成果が目に見えにくいものであると考えますが、職員や患者の声や行動から大きな成果を出していると感じることが出来ました。

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