香川県研修(丸亀・高松・善通寺)について

1日目に立ち寄った猪熊弦一郎現代美術館では、昭和期に活躍した洋画家である猪熊弦一郎の作品を鑑賞し、感性を高める活動をしました。

数ある作品の中でも、ブラシなどの身近な台所用品や缶詰の蓋などを使ったアートを鑑賞し、捉え方一つで同じものでも全く違うものに見えてしまうという点に魅力を感じました。また、針金などの様々な素材を活用したアートからは、その発想力に驚きを感じました。

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また、高松市にある丸亀町商店街では、かつてのシャッター商店街であった面影はなく、人通りの多い活気の溢れた商店街になっており、とても驚きました。人気のなかった商店街が、ここまでの賑わいを持つようになった背景には通りの道幅の拡大や、幾つもの診療科を持つ「丸亀町クリニック」といった病院をはじめとした、住民にとって住みやすい街づくりがあるのかなと考えました。

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2日目は、善通寺にある四国こどもとおとなの医療センターに立ち寄り、アートディレクターである森合音さんにお話を伺いました。中でも、アートは「祈り」であるという考え方が特に非常に勉強になりました。アートは出来上がった完成品だけでなく、その背景や過程にある様々な関係者の祈りがより重要で、その作品や思いを感じ取ることのできるとても素敵なものだなと学びました。中でも、アートディレクターはその祈りを叶えるためにあらゆる関係者と関わり調整しながらも、どこにも属することなく、様々な人と同じ目線に立つことで院内にある痛みをありのままに受け入れ、本質を見抜き「祈り」を見える形にするとても重要な役割を担うお仕事であると感じました。様々な作品の中でも私は、病院内にいても自然の風を感じられる壁の鳥の絵や、霊安室から霊柩車までの通路に飾った青い花の絵は、患者だけではなく、スタッフの気持ちにも寄り添ったとても素晴らしい作品であると感じました。

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