観光客とシカとの接触事故について調査するため奈良公園を訪問しました

 吉田ゼミ3回生の井上と橋本です。

 みなさんは奈良公園でシカに遭遇する際、シカとの接触事故のリスクについて意識したことがありますか?奈良公園は日本を代表する観光地の一つで、全国・世界各地から多くの観光客が訪れる場所です。

 そのシンボルであるシカたちは、自由に公園内を歩き回り、観光客と触れ合うことで知られています。一方で、観光客とシカとの接触事故が発生しており、安全対策が求められています。

 そこで私たち2人は昨年8月に奈良公園にて、シカとの接触事故に関する注意喚起の現状とその効果を把握するため、現地調査や観光客を対象にアンケート調査を行いました。この調査の目的は、観光地における人とシカとの共存を目指し、接触事故の防止を図るための課題を明らかにすることです。

 奈良公園での現地調査では、外国人観光客が多いのに対し、多言語対応の音声ガイドなどが見当たらないことに気付きました。また、アンケート調査では、観光客の約半数は注意喚起の看板を見ておらず、ほとんどの観光客は接触事故時の対処法について知らないとの回答が得られました。この調査の目的は、観光地における人と動物の共存を目指し、安全性の向上を図るための課題を明らかにすることです。

 私たちはアンケート調査の分析結果をまとめ、昨年11月には公益財団法人関西交通経済研究センター主催の第17回懸賞論文に応募いたしました。

写真1
(↑観光客向け注意喚起の看板とシカ)