2024年 西日本鉄道株式会社 電車教習所の現地調査@博多(1日目・12月5日)

 岡本ゼミ3回生の大前裕です。

 今回、岡本ゼミでは福岡にある西日本鉄道株式会社(西鉄)の電車教習所にて現地調査を行いました。

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 私たちのグループは最初に車内殺傷事件対応・乗務員座談会にて実際に車内で殺傷事件が発生したときにどのような対応を行うことが求められるかをグループ内で討論しました。

 乗務員は車内殺傷事件が発生すると緊急連絡など様々な対応を行ったり、運転士は列車を運転しなければならないため、乗客も実際に車内で事件に出くわした際には非常通報装置で車掌に連絡したり、警察に通報することで乗務員の助けになることを学びました。

 また,乗務員は車内殺傷事件が発生したときに冷静に対応できるように,訓練を行っています。実際の訓練している様子を見ましたが、犯人役の方が迫真の演技で実際に、事件が起こっている様でした(教員注,現役の警察官が犯人役を務めています)。このようなリアリティのある訓練を行っているからこそ,実際に事件が発生したときに冷静に対応することができるのだと思いました。また訓練内容にも様々なものがあり、化学兵器によるテロを想定した訓練も行っているとおっしゃっていました。

 次に,安全講話・確認講話を所長さんから講義していただきました。ここでのキーワードは「確認」で、私は確認とは何かと聞かれたときに,確認は確認だろうと思っていました。

 しかし,確認とは,あるべき姿と現状が一致しているかどうかを確かめることが「確認」であると教えていただきました。車掌が指を差しているのは進行方向を示しているかと思っていましたが,事故が発生しないように安全な状態かを指を差して確認していることが分かりました。

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 電車の運転シュミレータでは駅から駅までを走行するという体験ができました。

 運転手も確認することが多く、実際に運転席に座り、走行してみると運転しながら確認することが多く、確認漏れが沢山あり、次の停車駅で正しい位置に止まれずオーバーランをしてしまいました。改めて,いつも乗っている電車が当たり前のように安全に駅に着いているのは,運転手の技術と確認のおかげだと思いました。

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 次に,車掌業務の確認体験を行いました。

 車掌業務も確認することが多く,停車位置の確認行った後に車掌スイッチを操作してドアの開閉を行っています。

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 私は,駆け込み乗車の際に扉に人が挟まらないのは,電車のドアが人を挟むと自動で開くようになっているシステムがあるからだと思っていました。

 しかし,実際に人がドアに挟まれると,自動で開くことはありませんでした。

 すべて車掌が,一番後ろの車両から先頭車両までを目視で駆け込み乗車がないかを確認し、車掌スイッチでドアを操作していることが驚きました。

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 電車教習所での現地調査で普段聞けないような貴重な体験や、お話を聞くことができました。

 安全な状態かを指を差して確認することは簡単なことだと思っていましたが、実際に体験してみると確認することが多く、確認漏れが沢山ありました。

 改めて,電車の安全は指差し確認などの基本動作を徹底することで守られており、電車教習所で全員の共通認識として教育されているため,安全に電車が運行されていると学ぶことができました。

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中州の夜景(いずれも教員撮影)