所蔵資料

泉州堺惣繪圖(せんしゅうさかいそうえず)

泉州堺惣繪圖(せんしゅうさかいそうえず)

 西側が海に面し、残りの三方を環濠で囲まれた堺の町を描いた絵図で、江戸時代末期のものと思われます。細かい町名のほか、寺社、武家、町家を色分けして表記しています。海の部分には、薬種・鉄炮など堺の名物とともに、幕府の朱印状で所領を安堵された寺社名とその所領地の石高が記されています。堺の周辺には大仙陵(仁徳陵古墳)や浅香山などが見えますが、とくに注目すべき点として、大和川の北側に住吉四社大明神(住吉大社)と社前の住吉浜の松林が描かれていることです。松林を南北に貫いて堺につながる紀州街道は、6月晦日の住吉祭に堺の宿院へ神輿が渡御したルートです。現在も8月1日にこの道を通って神輿の渡御が行われており、堺と住吉大社の古くからのつながりがこの絵図からもうかがえます。38.0×64.8センチメートル。

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