トラメガ ヒアリング調査

執筆担当:島本航太(近藤ゼミ)

来年の2020年1月17日で
阪神・淡路大震災から25年が経過します。
同じ被害を繰り返さないためにも、
そして、南海トラフ巨大地震に立ち向かうためにも、
神戸市長田区にある真陽地区の住民さんと
私たち近藤ゼミが連携して、
様々な防災の取り組みを行っています。

今回はそれらの取り組みのうちの一つである、
「トラメガ作戦」を通して、
住民のみなさんにどのような意識変化があったのか、
ヒアリング調査をおこないました!

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【トラメガを手に、、、】


この「トラメガ作戦」とは・・・

真陽地区では、内閣府の想定によると、
南海トラフ巨大地震の際、
地震発生からおよそ80分後に津波が到達し、
地区の大半が浸水されると予測されており
津波からの避難が最大の課題となっています。

そこでトランジスタ・メガホン、
通称・「トラメガ」という身近な道具を使って、
地域住民の津波避難を促すことになっています。
(地区防災計画のルール)

取り組みをはじめて今年で5年度目。
浸透度を確かめるため、
電池交換の作業も兼ねて地域住民さんに会い、
現状や課題について意見を聞くことにしました。

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【ヒアリング調査をしながら、予備電池を渡します】


トラメガ作戦のリーダーである
防災福祉コミュニティの代表・中谷さんが、
各町内会長さんにアポイントメントをとってくださりました。

最初に聞き取り調査をしたのは、
消防団に所属するお二人方です。
「トラメガ作戦」には理解も深く協力的で、
軽量のトラメガは、使いやすさ満点!
と答えてくださいました。

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【ヒアリングの様子】


次にお話を伺った方は、
消防団に所属していない方です。
それでも、この「トラメガ作戦」には真剣に取り組み、
改善できる点を思いついたら、すぐに実行しておられました。

例えば、「両手が空くように肩掛けにする」ことや
「情報収集のためのラジオをつける」ことなど、
たくさんの工夫が施され、私たち学生は驚きを隠せませんでした。

また、年に10~20回程度、
広報活動などでトラメガを使った活動をしているなど
防災とは関係のない平時でも
トラメガを使った取り組みをおこなっておられました。

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【改良を重ねた「トラメガ」! タイマーやラジオがついています】


次に紹介するのは、
萬歳湯という銭湯で働いておられる方です。
銭湯の受付に、トラメガや懐中電灯、
ヘルメットが置かれていました。

これらの設置場所を従業員全員が認知しています。
突然の訪問にもかかわらず、帰り際には、飲み物をくださいました。
非常に気さくで優しい方でした!
また、わたしと同じ吹田市に住んでいたことがあるということで
勝手に親近感を感じてしまいました。笑

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【銭湯の入り口に防災グッズとトラメガがあります!】


これまでは、トラメガの良い点や
工夫してくださっている点を紹介しましたが、
反対に「重たい」、「遠くまで聞こえない」
「訓練がなく、使ったことがないから評価できない」などの悪い点も
多く意見してくださいました。

これらの点を解決、または改善していく必要があると
改めて知ることができました。
ヒアリング調査に協力してくださり、ありがとうございました。

さいごにクイズです。
以下の写真、どこにトラメガがあるのかわかりますか?
酒屋さんの商品に溶け込みすぎて、
どこにあるのか見つけるのが難しかったです、笑
この写真は、トラメガを通した防災が
真陽地区では日常になっていることを
教えてくれていると感じました。

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島本航太