福島の夏 3日目

執筆担当:島本航太(近藤ゼミ)

8月30日
3日目は、西郷村から「中通り」を経由し、
海岸側、「浜通り」地域を視察しました。

この地域は津波が到達した場所であり、
原発事故により帰還困難地区に指定された場所が
あります。

まず、おとずれた場所は、
「中通り」地域の須賀川市にある「藤沼ダム」です。
このダムは、震災当時決壊してしまい、
下流にある集落に水が流れ込んでしまいました。
ダム職員の方に当時のお話をしてもらい、
貴重な体験となりました。

今では、ダムを入念にチェックするなど
過去の教訓を生かしていました。

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【現在新しく整備された藤沼ダム】

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【藤沼ダム職員の方のお話を、みんなで熱心に聞いています】


藤沼ダムでは、
震災後、ダムの底で偶然発見されたあじさいがあり
「奇跡のあじさい」として
希望の花のシンボルとして受け継いでいらっしゃいます。

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【紫色に咲いたキレイな「奇跡のあじさい」】


こうした経験を
わたしたちもしっかり胸に刻んでおきたいと思いました。
なお、高槻ミューズキャンパスの北西角には、
須賀川市のロータリークラブから寄贈された桜の木があります。
不思議なつながりを感じます。

さて、次に見に行った場所は、
浪江町にある「請戸漁港」です。

この場所からは福島第一原発を見ることができました。
特に被害が大きかった場所です。

1年前に立ち入り禁止が解除されたばかりで、
今では、漁港の修復工事と堤防の建設を行っていました。
震災以前に栄えていたまちは姿を消していて、
あたり一面緑の草が茂っており、
以前の活気を取り戻すには
まだ時間がかかりそうだと感じました。

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【工事のためにトラックが頻繁に出入りしていました】

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【以前栄えていた街並みと、現在の街並みの比較写真】

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【奥のクレーンがあるところが福島第一原発です】


最後に、「ならはCANvas(キャンバス)」、
「ここなら笑店街(しょうてんがい)」に行きました。

ならはCANvasは
去年オープンした交流館で、
みんなが自然と集まってくるような場所をコンセプトに、
地域の人たちが集まって設計したものです。

実際に、放課後になると
地元の子どもたちの遊び場になっているそうです。
このような施設が、楢葉町だけでなく
西郷村や浪江町にもできたら素敵だなと思います。

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【オープンして1年! まちの人の憩いの場】

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【いつでも寂しくないようにとの思いから「かかし」が置かれています】


ここなら笑店街は、
ならはCANvasの隣にあり、
地元の食べ物を売っているスーパーや
カフェ、理容店がテナントとして入っています。

私はカフェでヘーゼルナッツ味の甘いコーヒーを飲み、
パン屋さんで梨のパンを食べました。とてもおいしかったです。

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【笑店街というフレーズがよかったので写真を撮りました】

被災地を自分の目で見たいと思っていたので、
今回の訪問で被災地の現状を見ることができ、
また、現地の方のお話を聞くことが出来たので貴重な体験となりました。
これから新たなプロジェクトが始動するので、
福島の皆さんの力になれるように頑張っていきたいと思います。

3日間ありがとうございました。

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【人の目につくような場所に様々な応援の言葉が書かれています】


島本航太