博多屋台のフランス人経営者レミさんに聴く安全管理

執筆者:由里 直・北野 瑞希 (亀井ゼミ)

亀井ゼミ 由里 直

今回、私たちは博多研修に行きました。九州大学で行われたビジネススクールの授業に参加させていただいたり、博多ならではの屋台の営業について学びました。私たちはフランス人が経営されている屋台に今回目を向け、インタビューさせていただきました。その屋台の店主であるレミさんはフランス人であり、もともと旅行に来られたのですが博多が大好きになり博多で屋台をすることを決心されました。その前向きさに感心し学ぶものがたくさんありました。その屋台は観光客で賑わっており私たちもとても楽しい充実した時間を過ごすことができました。

亀井ゼミ 北野 瑞希

2017年12月6日、亀井教授が担当する九州大学のビジネススクールの授業「経営リスクマネジメント」に参加した後に、「レミさん家」という屋台に行ってきました。

屋台のオーナーのレミさんはフランスのノルマンディー生まれのシェフです。レミさんは日本が好きだったので、九州から北海道まで日本を北上する旅をしに来ました。博多には3日間だけ滞在する予定だったのですが、博多を大好きになって、結果現在まで17年間滞在しているそうです。


レミさんは市内にフレンチレストランとパン屋さんを開業しました。オーナーシェフとして腕を振るっていたところ、福岡市の屋台公募制度の話を聞きつけました。これまでの熱意をぶつけながら担当者にプレゼンをし、見事当選を果たし、初の西洋人オーナーとして屋台営業の許可を取得するに至り、今年の4月から屋台を始めておられます。

しかし、屋台には食の安全に関連するたくさんのルールがあります。店長のレミさんがいないといけない、決められた範囲内でないといけない、荷物を範囲内から出したり、範囲外で飲んではいけない、生ものは提供してはいけない、など衛生面を保つために細かく規定されています。

その他にも、役所に許可を得たメニュー以外は提供する事ができず、新メニューは役所に行って許可を得る必要があります。また、役所のパトロールは毎日あり、1日2回の日もあるそうです。

「レミさん家」の屋台は一から全てレミさんが手作りで製作していてこだわりが詰まっている屋台です。屋台の営業時間は17時から4時までと規定されていて、4時には全て撤収して何もない状態にしなければなりません。そのため、近くの駐車場に屋台を置いて毎日屋台を運んで組み立てる作業から始まります。屋台の出店料の費用は毎月2万円ほどで、駐車場は3万5千円ほどだそうです。

レミさんの明るくフレンドリーな人柄と美味しいフレンチ料理で屋台は大繁盛していました。レミさんの想いと博多愛が詰まった屋台は、世界各国からたくさんの人が集まり、客同士でも国際的なコミュニケーションが取れるような、新しい感覚の屋台でした。