災害ボランティアに参加

執筆者:久保凌馬(3回生)

和歌山県海南市は令和5年梅雨前線による大雨及び台風第2号によって大きな被害を受けました。

私は和歌山県出身で、2011年の紀伊半島豪雨の時に、避難をした近くの小学校で一晩を過ごすという経験をしました。避難所で大きな不安を感じていたのですが、消防団や地域の人々に助けられました。不安を感じていた私たちのために活動してくださる方々への感謝の気持ちは今でも鮮明に覚えています。いつか私も災害で困っている人を助けたい、ふるさと和歌山県のために何かしら恩返しをしたいと思っていました。今回、そうした思いが私の背中を押してくれました。6月17日(土)、私は人生で初めて、災害ボランティアとして海南市に行ってきました。



作業内容は、浸水や土砂によって使えなくなった家電や家具などを家から運び出して、軽トラの荷台に載せ、集積所に持っていくというものでした。とにかく量が多く、すべてを運び出すために、家と集積所を何往復もしなければなりませんでした。床上浸水するとこんなにも多くのものが使えなくなるのかと、被害の大きさを実感しました。暑い中での作業で体力を消耗しましたが、作業をさせていただいたご家族の方々は私たちのために冷たいタオルを用意してくださったり、シャワーで水をかけてくださったりと色々とお気遣いくださいました。被害にあわれて大変な思いをされているにも関わらず、私たちボランティアに優しく接してくださって、海南市の方々の温かさを感じました。



初めての災害ボランティアに参加して、不安な気持ちを抱いていたのですが、「ボランティアの方が来てくれて助かりました」や「ありがとう」という被災された方々からの言葉を聞くと、自分も人の役に立てたという実感が湧き、自信につながりました。ボランティアとして一緒に作業をしていた方々ともいろんな話をしました。困っている人の役に立ちたいと思いで、愛知県など遠くから来られている人もいることを知りました。私たちはこのような方々の思いと行動力に支えられて生きているんだな感じました。これからは和歌山県だけでなく日本全国に視野を広げて災害ボランティア活動を行なっていきたいと思いました。



実際に現地に行ってみると被害の大きさに比べて人手が足りていないように感じました。ゼミの仲間にも海南市のことを話し、ボランティアの参加を呼びかけました。少しでも多くの方が海南市の災害ボランティアに参加して、海南市の力になることを願っています。今後も災害が起きた際に、自分が被災地のためにできることを考えて行動していきたいと思います。



写真1
「海南市災害ボランティアセンター入口」


写真1
「ボランティアの受付に並んでいる様子」