梅田キャンパスで専門演習発表会を行いました!

執筆者:齊藤寧々(3回生/菅原ゼミ3期生)

7月22日に、関西大学梅田キャンパスで、菅原ゼミ3期生による専門演習発表会を行いました!

菅原ゼミでは、社会の中にある様々な「安全の基準」について考えることを授業や個人研究の主軸としています。今年度春学期の専門演習の授業で、私達3期生は、高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分について検討することになりました。今回の発表会は、授業を通して研究を行った成果を、専門家の方々にもご聴講頂ける貴重な機会となりました。

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会場の様子(梅田キャンパスの一室)

 原子力発電を行った際に排出されるHLWは、強い放射能を持ち、人体に無害なレベルになるまでには数万年以上の歳月を要します。処分方法としては、HLWを地下深くに埋める「地層処分」が最も現実的な方法として検討されています。

 しかし、「この場所にHLWを埋めた」ということや「無害になるまで掘り起こさせたくない」というメッセージを、数万年後の未来まで伝えることは可能なのでしょうか?そもそも、遠い未来の世界はどうなっているのか、全くもって未知数です。

 そこで私たちは、「10万年後の未来の社会」を自由に議論した上で、その社会の中でHLWがどのような位置づけにあるかを想像しました。

 社会の中の人間関係と環境条件がそれぞれ異なる4つのグループに分かれ、SFをテーマにした映画や作品などからも着想を得ながら、発想豊かに未来の社会像を考えていきました。それから、HLWの地層処分に関する論文や資料を読んで知識を共有し、遠い未来では価値観そのものが変わっている可能性もあることも念頭に置いてより深く議論し、シナリオを作っていきました。

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各グループの発表

 ご聴講頂いた専門家の方々には、自由な発想で世界観が練られていておもしろい内容だったと言って頂けました!また、HLWについての専門的な知見が多いゆえの柔軟な考え方を教えていただくことができ、先入観にとらわれないものの見方の大切さを学びました。

 授業外での発表会というのは初めてだったので緊張しましたが、とても良い経験になったと感じています。発表の場を設けてくださった菅原先生や原子力関係者の皆様、今回は私たちのために貴重な機会をくださり、ありがとうございました!