宮城フィールドワーク

執筆者:濱口大暉

まず、私が宮城県の沿岸部を訪問をさせていただいて感じたのは
「私たちが見ていた映像や写真と現場との違い」でした。

何度もテレビや授業を通して
災害の被害について学ぶ機会を持っていたましたが、
実際に目にする津波の被害を受けた建物見ることは
映像を見るときよりも津波による被害の甚大さや危険性などを
よりリアルに肌で感じることができました。

そして夜と朝、散歩している中で気づいたことは、
土地のかさ上げを行ったため
震災遺構・旧女川交番があるところだけ土地が低いことや、
その建物以外はヒビ一つない新しい建物、商店街が並んでいたことです。

写真1

この町を津波が襲ったということを
私はより強く感じました。

そのこともあり
散歩中に海から「ゥゥァァアアアアア」という
防災無線の音が鳴り響いた時には
それが時報(点検用の吹鳴)だと知らなかったので
強い恐怖を感じ、頭が真っ白になり
立ち止まってしまいました。

写真1

自分が災害時に
このサイレンや避難指示が出たときにパニックにならず、
すぐに逃げるという正しい判断が行えるか
改めて考える機会になりました。

その時、さらに、はっとしました。
どこか自分は、当事者ではないような考えを持っていたことに
初めて気が付きました。

それにどこか他人事で、
自分ではない誰かを守るために
災害や防災を学んでいたことに気が付いたのです。
単なる勉学として災害や防災を学ぶだけではなく、
自分や自分の大切な人を助けるために
過去の災害や防災を知っておかなければならないということを
今回の訪問で考えなおすことができました。

現場を訪れなければ気づくことも感じることも
できなかったことが多くありました。
このような機会を与えてくださった関西大学交友会の方々には
心より感謝いたします。
ありがとうございました。

写真1

濱口大暉