津波避難にも地域振興にも自転車を!

執筆者:藤本雄太(4回生)

11月28日〜29日,兵庫県南あわじ市福良地区にて,地域の皆さんの日常生活における移動手段を調査しました.地元のスーパーマーケット2店舗にご協力いただき,お客さんの移動手段,年齢,自転車の種類を目視で観察し調査しました.3名のゼミ仲間の協力を得ました.

福良地区は年間30万人以上の観光客が訪れる地域です.また,南海トラフ地震時に最大で8.1mの津波が来ると想定されています.もし,住民と観光客の多くが津波避難に自転車を使えば,自動車避難に伴う渋滞の発生が抑制される上に,円滑な避難が可能になるのではないでしょうか.また,観光客の多くが平時から観光に自転車を使えば,観光客の行動範囲が拡大し,観光地域を拡大させられるかもしれません.このような発想から,津波避難にも地域振興にも自転車が使えないかと考え,今回,このような調査を行うことにしました.

調査は,2日とも午前9時から午後5時まで,2人ずつに分かれて店舗の前に立って行いました.屋外なのでとても寒かったのですが,地元の方から「どんな調査をやっているの?」や「がんばってね!」とたくさんお声掛けいただき,心が温まりました.

写真1
写真1 調査しています!

調査の結果,日常生活において,どのような年齢層の方が,どの移動手段を使っているのか,定量的に把握することができました.次は自転車を利用する観光客についても調査したいと考えています.

私は卒業研究を通して自転車の可能性について考えています.いつの日か自動車を使わない避難が主流になるのではないか,地域振興に自転車が活躍するのではないか...

今回の調査結果を生かし,「協力してよかった!」地域の方にそう言ってもらえるような卒業論文を完成させたいと思っています.

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写真2 調査終了時にはすっかり夕焼け空でした.