論文作成も終盤に差しかかりました

安部ゼミ3回生・ゼミ長の國澤樹です。

4月に開始したゼミ活動は早くも半年が経ち、私たち3回生が取り組んでいる関西交通経済研究センター主催の懸賞「提案・提言」論文も終盤に差しかかっています。また、この時期は秋冬インターンシップへの参加をはじめ自己分析や試験対策など、就職活動においても忙しい日々を送っています。

私たちの班は、当懸賞論文において「鉄道駅ホームの安全性」をテーマとしています。先月には感染症対策を講じながら実地調査を行い、各駅における構造や安全対策の状況を確認しました。

近頃、当研究を進めるにあたり感じていることがあります。それは、如何にして社会の「安全」を創り上げるのかという問題です。安全を追求することは容易ですが、その実現には様々な要素が関係し合うために一筋縄ではいきません。

この一例として、駅の「ホーム柵」をあげることができます。ホーム柵は通路と線路を物理的に分けるため、利用者の線路への転落を防ぐ一番の有効策です。しかしながら、車種の差異や駅の構造等の問題により円滑に設置できないことも事実です。そのため、鉄道会社は日々の絶え間ない努力のもとで研究・開発を行い、新型のホーム柵を実用化させています。

このように、私たちが日常の一部として利用している鉄道には多くの安全対策が施されています。安全であることは、「当たり前」でなければなりません。しかし、当たり前の事象ゆえに利用者が「安全」を意識することはあまりないのかもしれません。

社会の「安全」をより強固なものにするためには、人々が日頃より安全に参画することが必要であると考えます。鉄道駅ホームの安全についても、点状ブロックの内側を通行することや降車後は列車から離れること、また支援を必要とする方を見かけた際には声かけをする等、できることは数多くあります。

あなたの意識が、日々の安全を支える手助けになるのです。

写真1
【高槻駅にある昇降式ロープ柵(手前)とホームドア(奥)】