COVID-19パンデミックで活きた社安力 その2−インドにおけるCOVID-19の回避可能な死亡数や原因について考える−

執筆者:袋本 久美子(城下ゼミ4回生)

「COVID-19パンデミックで活かす社安力 その1」でご紹介した国際インターンシップが終わり、2020年4月からは、グローバルメンバーシップネットワークADN(Avoidable Deaths Network)のインターン生として活動しました。ADNという組織は、低中所得国における自然災害、自然外力に引き起こされた技術的災害、人為的災害による死を回避することを目的とした、国際的なネットワークです。

私は「インドにおけるCOVID-19の回避可能な死亡数や原因について」、インド人のパートナーと共に毎日調査しました。インドでは、COVID-19に関する正確な情報が記録されておらず、ADNでは、メディアの報道を調べることで、どのような原因でCOVID-19による死が生じているのか推測することを試みました。

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私は異国の人と毎日連絡を取ったり、意見交換をする経験があまりなかったので、正直、日常会話をするだけでも精一杯でした。国が違うと災害の捉え方も異なり、意見を共有することにも苦労しました。しかし、次第に関係が構築されるにつれて互いの理解が深まり、共有できるようになったことは素直に嬉しかったです。

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【SNSを活用したパートナーとの意見交換】

2021年からは、ADNで行っていたDRG(Disaster Risk Governance)というプロジェクトの一員として、インドの災害リスクガバナンスに関するコンテンツの収集を行い、COVID-19の予防の可能性や各国が講じている対策についても調査しました。

SNSを活用して、様々な国からの参加者と意見交換やミーティングを重ね、協働してこれらの調査に取り組むことができました。また、海外の災害について多角的に学ぶことで、災害に対する柔軟な思考力を身につけることができたと感じています!

以上の活動を通して、異国の人との対話を可能とする能力や、災害について多角的に考える能力を磨くことができ、大変さを上回るものを得ることができたと感じています。

このような状況下だからこそ、社会安全学部で培った知識や実践力を活かせる、求められているということをインターンシッププログラムやADNでの活動を通じて実感できたことは、社会安全学部生として自信につながりました。まだ世界中でCOVID-19は流行していますが、今後も、今できることに挑戦し続け、小さな達成感の積み重ねを大切にしていきます!